週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

欲しい!?やっぱいらない!(1)Brass Catcher

セミオートライフルは排莢時に空薬莢が飛んで行ってしまうので,回収が面倒くさいです.キズも付きやすいしね.だからこんなのつけたらいいなって思うわけです.

 

TACSTAR universal brass catcher


欲しいな!>サンタさん.ただよく考えると日本の射撃場では通常,一発装填・一発発射がルールだから,ボルトの操作が装填毎にいるし,そうなるとこんなのついてると邪魔ですよね.やっぱ要らないや.笑

 

サンタさんにお願いするなら!?

リローディング界の BIG6 の一角を担う RCBS のサイトを見てみるとドーンとこんなバナーが.

 


季節柄でしょうか.サンタさん向けのガイドですねぇ.笑 ただ気になったのがこちら.

 


初心者向けのプレスとしてお勧めされているのが Partner Press だということです.

 


まあコンパクトだしアルミダイキャスト製だからピストル用には悪くないとは思うのですけど,初心者用だからこそ基本に忠実な鋳鉄製にしておいたほうがいいと思うんだよなぁ.それも驚いたことに Partner って定価はド定番な鋳鉄製 Rock Chuncker Supreme (RCIV) と同じなんですね.だったら考える余地なく RCIV じゃないですか.なんで Partner を勧めるんだろう?きっとすぐ別なのを買うことになるわけで,良心が痛まないのか?と猜疑心がわき出てきました.苦笑 いや,もちろん分かっててアルミダイキャスト製のほうを選ぶならいいんですよ.ボトルネック薬莢のサイジングに使わないのであればなんとかなるし.でも買うのは何も知らないサンタさんなんでしょ?

 

Partner の欠点はもう一つ.ダイが 7/8" しか載らないから,クイックチェンジブッシングが使えません.作業内容が変わる度にダイをクルクル何回も回して脱着する必要があります.もちろんある特定のカートリッジのシーティングしかやらない,みたいな限定的な使い方なら,コンパクトであるという利点は活かせますね.しかし,それって「初心者」の域ではないような.笑

 

【勝手にFAQ】308Win vs 30-06

このブログに検索でいらっしゃる方がどんなキーワードでいらしたのか?というのはこのサイトではほぼ分かりませんが,たまにわかるときがあります.今回はそんな貴重な情報からネタを起こしてみました.

 

308win + 30-06

 

想像するに,これからライフルを買うのだけど,どっちにすればいいかな?ってことかなと思います.

 

もちろん用途次第というところはありますが,308win と 30-06 は割と近いですから悩むのも分かります.うちには両方あるので,分かる範囲で書いていきましょう.

 

308 Winchester and 30-06 Springfield

 

まず 308Win は,その前に制式であった 30-06 を代替するのに生まれましたから,概ね大体同じ性能が出せると考えてよいでしょう.にも関わらず,弾薬が小さくて(=軽くて)済むので携行にも便利だったってことですね.ただこの点については,猟場ではそんなにたくさんは持っていきませんからあまり気にしなくて良いかと.それに同じくらいの性能と言っても,開発された時代が違いますので,当然火薬の性能も違います.30-06 開発当時の火薬だとあの大きさが必要だったけども,時代が下って,良い火薬が出てきたので小さく済むようになったということでもあります.

 

ということは,30-06 のほうが火薬がいっぱい入るということです.従いまして,308 に比べてやや重い弾頭まで飛ばせることになります.とはいえ,鹿や猪に使う弾頭なら 150gr 内外でしょうから,どっちを使っても必要な弾速は出せます.

 

射撃精度については 308 のほうが薬量が少ない分,ややリコイルが控えめになる傾向がありますので,308 のほうが精度がやや高く出るかも知れません.が,実際にはそれほどの差はないと思います.

 

そうすると,どっちが部材の入手性,経済性があるか?ということになります.ハンドロードするなら違いは薬莢だけになりますが,これはやはり 308 に分がありますね.308 のほうが,1,2割安いかなと.さらに良品の見分けがつくなら射撃場で拾える機会も多いです*1.笑 あとは同じ弾速を出すのに必要な火薬が 308 のほうが少ないので,火薬がバカ高くなった昨今 308 のほうがありがたいと思います.

 

さてでは 30-06 に出る幕がないのかというと,そんなことはないです.少し重めの弾頭まで対応出来ることから,クマが出る地域に出猟するときには少し安心感があるかも知れません.北海道でもヒグマをあまり見ない地域で鹿撃ちする友人は 308 を使っていますから,実際はそこまでビビらないでもいいのかも知れませんけど,こればかりはそういうところに行かない私には正確なところは分からないです.

 

あとは 308 のほうがショートアクションになりますから,ボルト式でも装填が早いし,セミオートの銃を使うならばややジャムりにくいというのもありますね.(巻狩猪の場合はこっちに向かってくるのを撃つことになるのでセミオートの方が安心)

 

というわけで,少なくとも内地で鹿や猪を撃つ目的なら,308 がお勧めです.より遠射の機会が多いなら 30-06 でもいいけど大きな違いがあるわけではなく,北海道みたいに明らかに遠いなら 300WM とかを選択した方がいいのかも?という感じでしょうか.ただクマを相手にするなら私に聞かないでください.というか,そういう人はそんなキーワードでは検索しないですね.笑 まあもし私の立場なら,ビビりなんでもっとデカいの買うと思いますし.笑

 

*1:308Win くらいメジャーだと工場装弾もそれほど高価ではないので,撃った後の薬莢をそのまま捨てる人も多いが,マイナーなカートリッジの場合,工場装弾があまり出回っていないので,使用済み薬莢は大事に持ち帰ってリロードするため滅多に落ちていないのである.

今頃気付いた Redding の新製品

結構前に出ていたのかも知れませんが,今頃気付いた Redding の新製品の話です.それはこちら.

 


Stainless Steel Crossbolt Lock Ring だそうです.これって見た目が Forster にそっくりなんですね.

 

Forster Crossbolt Die Lock Ring

 

見た瞬間は OEM か?と思いました.が,よく考えれば Forster のロックリングってアルミ製なのです.対して Redding のはステンレスですから,同じ物ってわけじゃないです.

 

ちなみに Redding の標準的なロックリングはこちらです.

 

Redding conventional die lock ring


メクラネジをダイ本体のネジに食い込ませて止める方式で,そうするとダイのねじ山が傷むため,方式としては安く済みますけどもダイにとってはあまり良い方法とは言えません.やはり今回の新製品のようにクロスボルト式で締め付けるタイプの方がダイには優しいので,これを標準にした方がいいと思いますけども,単価が高いので変えられないかなぁ.

私も各社のロックリングは使ってみましたが,現在は Hornady を使っています.

 

Hornady Die Lock Rings


これも当然クロスボルト式で,更に言うとレンチが掛かるように二対面が平面になっているのです.Redding や Forster のはナーリングがかかっているだけで丸いので,あくまでも手締めが基本になります.まあ締めるのは手でもいいんですよ.でも緩めようと思っても時々食い込んでしまって手で緩められないときがあるので,平面分がある方が安心できます.昔は一度セットしちゃえば動かすことはないだろうと思っていたのですけど,以外とそんなこともないんですよね.

 

ちなみに平面が欲しいなら RCBS にもあります.

 

RCBS Die Lock Ring


けども,見て分かるようにダイの側面にネジを打ち込んで止める方式なので,いくらめくらネジが柔らかい材質(真鍮)になっているとはいっても,ゆるめたあとのガリガリとした手回し感はちょっとなぁという印象があります.

 

というわけで,私がお勧めするロックリングは今のところはやっぱり Hornady です.

Alliant PRO REACH

この火薬は前からあったと思うのですけど,販売店のサイトで new products に挙げられていました.なんでだろ?

 


これは 1lb パッケージだと思いますけど,細長くていいですね,IMR, Hodgdon あたりはでっぷりしたボトルなので,うちの装弾ロッカーには収まりがよくないのです.

 

ちなみにこの製品の burn rate を見ると,Longshot とほぼ一緒みたい.用途も 12GA hunting load とあり,レシピも 1-1/4 から 1-3/8oz あたりが載っています.幸い現時点では Longshot が品切れになってはいないので,これが販売されても手を出すかはわかりませんが,ボトルの使い勝手は気になります.

リローディング

今週のお題「マイ流行語」ということですけど,このブログのメインテーマである「リローディング」ということになるでしょうか.

 

初めてこのブログにお越しの方には「リローディング」を説明しないといけませんね.これは銃で発砲済みの薬莢を再成型し,新しい雷管,火薬,弾頭を組み込むことで,また撃てる実包を組み上げることです.

 

 

もちろんその辺にある銃砲店でも,許可さえあれば,完成された実包を購入することが出来ます.これを工場装弾といいますけど,必ず製造公差というものがあって,火薬量が個々の実包で違うのが当然で,また薬莢自体も,そのカートリッジを公称しているどの銃にも装填できなければならないために,どうしても小さめに作られているので,その緩さが射撃精度に影響すると言われています.

 

あとはもちろんコストの面もあります.大量に出回っている種類の実包はそこそこ安いですが,そうではないマイナーなカートリッジも多くあり,そうなると一発千円近くなるものもあります.そんなマイナーなカートリッジを部材から組み立てる場合に最もコストが掛かるのは薬莢なのですが,その薬莢だけは大事に扱えば何回も再利用が可能な部材です.そのため特にライフル射手は自分でリロードすることが多いです.このブログはそんなリロードを主テーマに掲げているのであります.

 

ちなみに散弾の場合,クレー射撃用の実包は部材を買ってきて自分でリロードするよりも,工場装弾を買った方が安いです(ざっくり言えば買って50円,作って100円).またリロードしても特に精度が上がるというものでもないので,これを手組みする人はほとんどいません.ただしスラグ弾(大きな一粒玉)や狩猟用装弾の場合は工場装弾が高い(ざっくりで買って200円,作って100円)ので,リロードする場合があります.まあリローディング用品自体が結構お値段しますし,撃つ数がクレーとは違ってそこまで多くないので,そのくらいの差なら工場装弾を選ぶという人も多いですけどね.

 

2024 Hodgdon Annual Manual "Reloading"

さすがにもう年末近いので,来年版が出ていますね.

 


差分は何かな?と見てみると,まずは新しい火薬 Ramshot Grand Magnum Rifle のデータが載ったそうです.

 


この本を手にしているわけではないので Hodgdon Reloading Data Center からの推測ですが,300 Winchester Magnum 程度以上から適用のある製品っぽいです.Data Center では 86gr 入れて 180gr を 3100fps 程度で押す感じのレシピが出てきますね.どちらにせよ私には縁がないというか,そもそもこの火薬は日本に入ってくるのかな??

 

あとは二つ新しいカートリッジが採り上げられたみたいです.一つは Remington 360 Buckhammer.

 


もう一つは Winchester 400 Legend.

 


どっちも straight wall で,30-30 よりもパワーがあることを売りにしているようです.これまた私には縁がないなぁ.笑 ただ軽い銃でそれほど遠くないところの鹿を撃つという用途にはいいのかも知れませんね.日本でもそういうスタイルのハンターはいそう.

 

というわけで,このマニュアルについては,今年も買うかどうかは微妙ですけど,機会があったら買うかもね?という感じで結びたいと思います.