「今コレ」はリローディングにおいていろいろ回り道した経験を踏まえて,もし自分が今からリロードを始めるとしたらまずはコレを買うだろうというものを紹介するエントリ群です.もちろん射撃・狩猟スタイルが違う人には当てはまりませんし,そうでなくても正解があるわけではないので,異なる意見をお持ちの方は当然多くいらっしゃると思います.賛否両論,コメントいただけると,他にご覧になっておられる方にも参考になると思いますのでアドバイスよろしくお願いいたします.
さて case prep というのは case preparation のことで,使用済みの薬莢を新品状態とまでは言いませんが,雷管装着,火薬装填,弾頭装着できる状態にする作業全般を言います.手抜きは可能ですが,まともにやろうとすれば作業量の半分以上はここに費やすことになったりします.ですので,お道具もそれなりに必要です.
私の以前のやり方ですと
(1)decapping:雷管を外します.
(2)洗浄:超音波洗浄機にかけます.
(3)乾燥:低温オーブンで乾燥させます.
(4)sizing:フルサイズもしくはネックサイズをかけます.
という感じだったのですが,(2)や(3)が面倒で,これが不完全だとかえって薬莢をさびさせる結果になるのです.そこで今は次のようなやり方をしています.
(1)decapping & sizing:フルサイズもしくはネックサイズをかけ,同時に雷管も除去します.
(2)研磨:タンブラーにかけ,ルーブも一緒に落とします.
前はダイに異物がかんで損傷することを防ぐため,洗浄を先にしていたのですが,サイジング前の lube 塗布時に異物をぬぐい取るようにします.その後タンブラーにかければルーブがとれるので貯蔵前にピカピカ状態になるというわけです.要するに楽をすることを覚えた,というわけです.笑 ただし多くの方はこの逆で作業しているかも知れません.要するに使用後の薬莢をそのままタンブラーにかけ,その後サイジングという順です.私はルーブを拭き取るのが面倒なので逆にしています.正直面倒くさがり屋な方法ですが,この順番では起こってしまう可能性が考えられるタンブラーによる薬莢の損傷は今まで経験がないので,ここでは私の方法での case prep を考えます.
では使用済み薬莢を新品同様にして次の使用に備えるまでの作業ごとに必要なお道具を厳選してみましょう.
まずは lube からです.これはもうコレしかないですね.
Imperial Case Sizing Wax です.(2oz tin 参考価格 $9.39)ちょっと高そうに感じるかも知れませんが,私のペースだと5年はもつかな.笑 これは確かに塗るのが面倒くさいです.でも異物をぬぐい取るように塗布することで,ダイを守っているので,これは必要な作業です.
基本的にはこれは lanolin(羊毛脂)ですので,美容品のラノリンでも純粋であればかまいません.またこれを
イソプロピルアルコールに溶解すればスプレーを自作できます.ホコリなどがついていないと分かっている薬莢なら,スプレーのほうが楽でしょう.アルコールが飛んだらサイジングできます.