週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

【今コレ・リローディング(17)】seating(1):caliper

「今コレ」はリローディングにおいていろいろ回り道した経験を踏まえて,もし自分が今からリロードを始めるとしたらまずはコレを買うだろうというものを紹介するエントリ群です.もちろん射撃・狩猟スタイルが違う人には当てはまりませんし,そうでなくても正解があるわけではないので,異なる意見をお持ちの方は当然多くいらっしゃると思います.賛否両論,コメントいただけると,他にご覧になっておられる方にも参考になると思いますのでアドバイスよろしくお願いいたします.
bullet seating に関しては,ランドタッチからどれだけ短くするか,などといった決め方もあります.その場合のシーティング深さはこのようなツールを使うと簡単に測れます.
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Hornady の length gauge ですが,これにネック径の広がった模擬薬莢を取り付けます.
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これに実際に使用する弾頭をはめ込み薬室内に模擬薬莢を押しつけ,弾頭を前進させます.とまったところがランドタッチなので,そこから若干短くした深さにシートするというわけです. ただこれで射撃精度を上げようというのは,すでにある程度の精度が出ている方だということです.そのようなみなさんはすでに形があるわけですから,このエントリ群を見てもふーんで終わっていることでしょう.それでいいのですが,ここでは何を選べばいいか迷っているという初心者を対象としておりますので,定石通り,弾頭ごとに推奨されている COAL(カートリッジの全長)に合わせることにします. すると必要なのはノギスですね.種類がいくつかありますが,一番のおすすめはディジタルですね.こんな感じです.
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他には普通のバーニア(副尺)式
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それとダイヤル式
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があります.ディジタルの利点は数値の読み取りが容易なことはもちろん,始点を任意に定められること,表示単位をボタン一つで変更できることがあります.欠点は電池がないと動かないこと,故障が皆無というわけではないことですね.ダイヤル式は細かい数値が出るダイヤル部分は始点を変えられますが,大きな桁は尺側から読み取らないといけないので微少な差分を測るには適していますが,普通にはディジタルの方がいいでしょう.バーニア式も精度はよいですが,バーニアの読み方にこつがあり,なれないと読み取りに時間がかかります.あと大きいのは,これはダイヤル式も一緒ですが,単位の設定変更ができません. 国内では metric(メートル法)で統一されていますが,リロードの世界は imperial(インチ法)が標準です.なのでリローディングベンチには inch だけあればいいかというと,たまーに NATO 系のものだったり,被測定物が違うと metric で測りたいものが出てくるのでボタン一つで変更できるといいのですよね. ちなみにウェブショップを見ているとノギスもぱっと見同じに見えるのに $20 で買えるものもあれば,$200 するものもありますね.見た目が同じなので安い方にいっちゃうかも知れませんが,中身ははっきりいってピンキリです.こちらに比較動画をあげていますのでご参考になればと思いますが,私は職人(笑)なので,道具に斟酌するということはしたくありません.ですから,MITSUTOYO を推奨します.この手のものを買ったことがない人からすれば正直高いと感じるかも知れません.でも操作感はいいし,道具に対する信頼性も違います.結果が変だったら自分が悪いというわけです.射撃は一歩間違えば危険もありますので,信頼できない測定器は使いたくないものです. というわけで,ノギスの今コレは Mitsutoyo Digimatic です.国内では異論はあるにしても計量法の定めにより metric しか販売できないので,アメリカから他のものと一緒に逆輸入しましょう.(販売は禁止ですが,所持は禁止されていません) そうそう,肝心な COAL に関しては hodgdonreloading.com のデータにそのものずばりな弾頭があれば,その C.O.L. がそれですし,弾頭メーカーの出しているデータにも載っているので,あらかじめ調べておきましょう.