週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

散弾のリサイズ

Lee の LOAD-ALL II はスリーブ式のリサイザーを採用してます.これによる効果をコレット式の MEC Sizemaster と比較してみることにします.うちのリロードベースは基本的には Winchester AA の HS で,#7.5-24g を上下二連で使用した hull ですので,これで試行します.このロンデルの基部(底面に近い部分)の直径を測って,どの程度リサイズされたのかを調べることにします.こんな感じです.
画像
まずオリジナル(未発砲)の直径は 0.805" で,3つのサンプルによる測定値は全て一緒でした. これをうちの上下二連で発砲しますと,使用後の直径は平均で 0.809" でした.そして,これを Lee LOAD-ALL II でリサイズした結果は平均 0.808",MEC Sizemaster での結果も同じく 0.808" でした.ただし LOAD-ALL II での結果は ±0.001" のバラツキがあったのに対し,Sizemaster のそれは ±0.00025" でした. しかしこれを再度上下二連に装填してみても,LOAD-ALL II, Sizemaster のいずれの結果でも支障は感じませんでした.よって,少なくとも上下二連で使用した場合の薬莢,すなわちそれほどロンデルの変形がないと考えられる前歴を持つ薬莢は,LOAD-ALL II でも Sizemaster でも問題なくリサイズできると考えられます. LOAD-ALL II と Sizemaster の違いのうちの一つはリサイザーでしたが,今回の結果によって LOAD-ALL II でも遜色のない同等の作業結果が得られることが分かりました.あとの違いはクリンプです.LOAD-ALL II によるクリンプは時間が経つと口が開いてくる場合があると聞いています.私も確かにわずかに開く現象は経験していますが,ショットが出てきてしまう程ではありません.クリンプをきっちりとかければ多分大丈夫なのだと思います.もしどうしても戻ってしまう場合はロールクリンパ―を使って縁の部分を処理するとよいので,もしロールクリンプのスラグと散弾の両方をハンドロードしたいという場合,ロールクリンパはどっちにしても用意するでしょうから,散弾のプレスは LOAD-ALL II を使うとコストパフォーマンスが高いと思います.