週末猟師

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グリーンヒルの公式から弾頭を考える

グリーンヒルの公式(The Greenhill Formula)は弾頭の直径と長さから最適なライフルのツイストを計算する公式(経験則)です.ケンブリッジ大教授であった Sir Alfred G. Greenhill(数学者)によって百年以上前に求められたものですが,弾頭重量や弾速にはそれほど影響されないというのが一種の発見だったように思います. しかし日本では簡単に銃を買い換えたりできませんので,実際は逆で手持ちの銃のツイストレートに弾頭を合わせることしか出来ません.運良く自分の用途にあった弾頭がそのなかで見つかれば良いのですがどうでしょうね?ただし,市販されている銃のツイストレートはかなりこの公式にあったものになっているはずなので,実際の所はそれほど悩まされることはないかも知れません. さてここではツイストレートから逆にそれにあった弾頭の長さを計算してみることにしましょう.その前に元々の公式は以下のように書けます.(原典は長い文章で説明してあったので,それを数式に起こしています.間違っているようでしたらご指摘ください.)
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ここで d は弾頭の直径(inch),l は弾頭の長さ(inch) で,T [inch] がツイストレートとなります.この 150 は定数ですが,鉛弾でもジャケット弾でも同じですし,前述のように弾頭重量によっても変わりません.2200 fps くらいまではほとんど影響を受けないとされています.ただ 3000 fps を越えるくらいになると,これよりも若干ツイストを緩めた方がよいという意見もあるとのことです. さて,この式を変形して,弾頭長を出すようにします.書く程の話ではありませんが,一応.
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ここでうちの 30-06 の場合は d = 0.308, T = 10 ですので,l = 1.42" となります.3.6cm くらいですね.ん?かなり長いな. 手持ちの Sierra の 110gr から 150gr までだと短すぎます.具体的には 150gr Match King HPBT で 1.11" ですからね.ツイストレートが 12" だったらちょうどいい感じになりそうですが,そんな簡単には買い換えられません.いろいろ測って手持ちの一番長い弾頭は Barnes の銅弾 180gr TTSX で 1.48" でした.これが一番近いかな?だからといってこんな高い弾頭バシバシ使うわけにもいかないし. 鋳造弾も鉛だと短くなっちゃう(重いから)ので,錫とかで大きな弾を作るのがよいのかも知れません.よし,今度は大きな型を買おう.笑