週末猟師

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【勝手にFAQ】速燃性 vs 緩燃性

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4064+速燃性
IMR 4064 が速燃性か?ということでしょうか.これは相対的なものなので,必ずしも速燃性だとは言えません.各社から burn rate chart が出ていますので,これを見てみましょう.例えば Hodgdon のはこちらです.(各社のを見ると微妙に順番が違っているものがありますが,これは測定環境が違う可能性があることや,火薬のロットが違うなどといった理由があると思います.でもまあ大体同じような順番になっていると思います) この表には 150 種類の火薬が速い順に載っています.IMR 4064 をみると 95 番ですから,速い部類に入るわけではありません.しかし,まあ大体ライフルで使うのは 70 番台以降で,それ以前は散弾銃やピストルなどで使うことが多い薬種になります.なので,その中で言えば速い方ということにはなります. ただこれは無理矢理ライフル全体と比較した場合なので,例えば 50BMG (.50口径の馬鹿でかいカートリッジ)みたいな極端な例も入っていますから,当然カートリッジの種類や弾頭重量などによってもとらえ方は違います. レシピを見ると,例えば 243 Winchester であれば 80gr くらいまでなら 4064 より速い 3031 の方が適している(少量で弾速が出る)ため,相対的に 4064 は遅い薬種になりますし,308Win では 110gr に至っては 4064 の適用が(遅すぎて)ありません.125gr になると載っていますが,3031 の方が少なく弾速も出るので,この場合は 4064 は遅い(緩燃性)薬種と考えられます.一方,同じ30口径でも 300 Winchester Magnum でみれば,155gr 以下の軽い弾頭でしか適用がありません(使えないという意味ではないが).すなわちこのような条件では 4064 は速燃性であると言えるわけです.