週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

SAECO Lead Hardness Tester を使ってみる

あまり情報がないようですし,人柱をかねてゲット.笑
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弾頭を横から入れて使いますが,あまり大きいと入りません.ざっと,1.18" までですね.
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右のねじ(main screw)で,弾頭を左の針(indenter point)に押し込んでいく感じで測ります.このとき弾の先頭(meplat)に針が刺さることが絶対的な条件ではなく,例えば側面でもいいので,実際のところはいろんな大きさのものが測れると思います.ただし針に刺さる部分は鋳造時にモールドに接していた部分である必要があって,たとえば弾底のように湯口を切った跡などは不適当です(実際より柔らかく判定される). ねじの方の弾頭保持部分はこんな感じです.
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いくつかの口径の弾が乗せやすいようになっていますね.弾を横から入れて...
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meplat の真ん中に針が刺さるようにします.
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ねじ込んでいって,下のバーニアの中心線が,ボディーのマークとあったところで止めます.
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上のバーニアと一致する線を読みます.この場合は3くらいですね.ちょっとこの個体は肝心な目盛りがにじんだような感じになっているので見にくいですが(不良品か?微妙だなぁ) Saeco Scale の3は BHN だと6くらいになります.この弾頭はテストで作ってよけておいたもので,確か鉛に少しホワイトメタルを混ぜた程度だったように記憶しているのですが,正確には記憶してないし,記録もありません.純鉛の BHN は3~5程度なので,それよりほんの少し硬いくらいということになるでしょう.まあ妥当な結果といえそうです. ちなみにこの弾頭を鉛筆法で調べてみましょう.
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といっても 2B からしかないので,BHN11以上でないと見れません.でも 2B でスクラッチできるはずですよね.ところがだめだったのです.いけたのは F から.
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2B どころか B もだめでした.
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F の BHN は 16-18 で,BHN 13 の B ではだめでしたから,少なくとも14とかよりは堅いことになります.これに近い例は鉛と LINOTYPE を1:1で混合した合金ですが,この弾頭はそこまで堅いはずはないので,やはり私の鉛筆法は作業自体に均一性が確保できず,あまり信頼できない感じです.JIS にも規定されている方法ですが,こつがいるので,私のような不器用な者には難しいのでありました.そういう意味で言うと,SAECO のを買って正解だったのでしょう. というわけで今回導入したテスタで,鋳造のやり方の妥当性などを検討していきたいです.たとえばクエンチングとか時効硬化とか調べてみたいと思います. ちなみに Lee のは弾頭側面で測ります.側面を平面にヤスってしまうので,その弾頭は使用できなくなりますし,内部の硬度を測ることになるので,それが妥当なのか,なんとも微妙なところではあります(それほど大きくは違わないでしょうけども).機会があれば Lee のとも比較してみたいですが,あれも安いわけじゃないので期待しないでおいてください.笑