週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

サバイバル猟師飯

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山の中でとった獲物を料理して食べるというようなサバイバルなスタイルに合ったレシピの紹介があります.ブッシュクラフト系ですが,あまり荷物が多いと持ちきれないので,どこぞよりグッズグッズしていないところに好感が持てます.写真もいい感じだと思ったら,この方フィールド写真家なんですね.道理で~. ちなみにこの本でもおかしいと思った点はいくつかあります.まず「熊は冬に胆嚢に養分をためている」という説明.胆嚢は胆液(消化液)を蓄えるところで,ほとんど食べ物をとらないが故に胆液が使われずにたまっていくから,冬眠明けの熊の胆嚢は大きくなる,というのが正しいのではと思います. あとは鴨の説明で「マガモの雄には繁殖期になると羽の色を変える「エクリプス」と呼ばれる現象が見られる」とありますが,エクリプスは繁殖期以外に雌と同じ地味な色になっている時のことをいうのであって,説明が逆です.また血抜きをしないと生臭さが残るのは魚介類を主食としているから,という説明もちょっとずれていると思います.鴨は長距離を飛ぶために筋肉にはミオグロビンという鉄を含むタンパク質が多く含まれていて,これが加熱しすぎるとレバーっぽい味になってしまう原因だと思います.ちなみにマガモは,私が見た範囲では植物系を多く食べているという印象です.確かに海鴨は貝とかを食べていたりして,血抜き云々の前に臭いですが.苦笑 最後は鳩の説明で,「鳩の中で狩猟が認められている鳩はキジバトとドバト」というのも間違いですね.ドバトは有害駆除で指定されたときのみ捕獲するもので,狩猟が認められているのはキジバトだけです. とまあ,文句ばっかり言ってるみたいになっちゃいましたが,レシピもワイルドで楽しいし,写真もきれいで,なかなか楽しめる本だと思いました.筆者はライフルは未所持でハーフライフルのみのようですが,熊レシピもいろいろあるのですごいと思いました.また熊の肉が一番好きとのことですが,私も同じです.いつか自分でもとってみたいとは思いますが,まだまだ先だろうな~.とった暁には,この本にある脂焼きってのをやってみたいです.