週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

【射撃のすゝめ 】射撃の種類

射撃って興味はあるけど,どんなことができるのか,どうすればできるのかといった素朴な疑問は誰しももっていると思います.そこで,興味はあるけど何も知らないという方を念頭に,テーマを分けて非常にざっくりと簡単な説明をしていきたいと思います.実際には例外もありますが,あくまで単純化した話なのでご了承ください. まずここで射撃というのは,エアソフトガンをはじめとした玩具での射撃ではなく,公安委員会の許可を得て所持できる銃を用いたものをいうこととします.銃砲を所持するには目的が必要で,それは狩猟か標的射撃(クレーや的紙を撃つ)に限られます.正確には有害鳥獣駆除も目的にありますが,狩猟の延長であることと,それを許可される人はある程度の経験がある人たちなので例外とし触れません.真っ当な大人で経験も何も無い人が許可を得て最初にできる射撃は以下の4タイプです.(ただし狩猟は別途狩猟免状を取得) (1)散弾銃による狩猟 (2)散弾銃による標的射撃 (3)空気銃(エアライフル, AR)による狩猟 (4)空気銃による標的射撃 散弾銃は多数の小さな鉛玉が飛び出す,いわゆる「散弾」をイメージすればよいわけですが,他にも大きな一つの弾丸になっている「スラグ(一発玉)」を使うタイプも散弾銃に入ります.よって標的射撃では前者はクレー射撃で用いられますが,後者は的紙に用います.狩猟では前者は主に鳥を獲り,後者はイノシシや鹿などの大型獣(この世界では「四つ足」と呼ばれます)を獲るのに使います.見た目は代表的なところではこんな感じです.

 

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クレー射撃に多く用いられる上下二連式散弾銃
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スラグ専用のボルト式散弾銃
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狩猟やフィールド射撃に多く用いられるセミオート式単身散弾銃

空気銃は弾の直径が 4.5mm ~ 5.5mm の鼓弾(てるてる坊主のような形)を使用して,空気は一発撃つ度に自力でいれるスプリング式やポンプ式等や,スキューバタンクから銃のタンクに空気をチャージして何十発も撃てるプリチャージ式などがあります.射撃専用は弾が4.5mmで,狩猟では大きいものが多いです.

 

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狩猟や的紙射撃(10m)に用いられるハイパワーな空気銃
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的紙射撃専用の高精度な空気銃

ちなみに火薬を使うライフルは,原則としていきなりは許可されません.例えば狩猟に使う大口径(6mm以上)ライフルは,散弾銃の所持歴が十年以上必要で,大型獣の狩猟目的にしか許可されません.的紙撃ちも標的射撃なのではなく,狩猟のための練習射撃ということになっています.なお狩猟では小口径は許可されません.

 

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狩猟に使われる30口径ボルト式ライフル

標的射撃でライフルを使う場合は,日本ライフル射撃協会(日ラ)の会員となり,空気銃による標的射撃(10m)で練習を積み,試合に出てある程度のレベル(段級があるそうです)になると,まずは小口径ライフル(SBといいます.22口径リムファイヤ.50m射撃)推薦資格が得られ,次いで SB での経験を積み,更にレベルが上がりますと大口径ライフル(LB,300m射撃)の推薦資格が得られます.なお,このように推薦により許可を得た場合は,射撃の試合などにでなくなったり,協会員をやめると被推薦資格を失うので,所持許可も取り消しになります.ただし空気銃(AR)は推薦によって許可されたわけでなければ持っていられます.

 

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射撃専用の小口径ライフル
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射撃専用の大口径ライフル

ちなみに標的射撃用ライフルは,協会が認定したモデルしか所持許可申請が出来ません.上の写真は認定モデルの一例です.標的射撃を更に究めていくと,国内で約500名しか推薦枠がないという空気拳銃や,50名しかない装薬拳銃もあります.オリンピックを目指すレベルということになりますが,やはり自衛隊員や警察官が多いようですね.普通の人は縁の無い世界かも知れませんが,自分の知り合いには空気拳銃を持っている(あるいは持っていた)方もいますし,決して雲の上というわけではないと思います.目指してみますか?