いよいよパウダーを装填します.今回は薬量をいろいろ変化させるのでパウダーメジャー(これを使うのは別にエントリを起こします)は使わず,スプーンを使います.
まずは缶から適量出しておきます.
使わないでも良いのですが,あえてトリックラーを使ってみます.
パウダースケール(電子秤)は 0.1grain (6.48mg) 単位まで出るものを使います.よって普通のキッチン用では全く使えません.宝石を測るのに使う秤は 0.1ct(20mg) から少しよいものだと 0.01ct(2mg) まで測れるのですが,このくらいの精度の物は結構いろいろ売られていて,普通は表示単位を ct や gr ,gram などに変えられるので,そういうものから選んでもよいでしょう. ちなみにここで使っているのは Frankford Arsenal DS-750 Electronic Powder Scale 750 Grain Capacity で参考価格は $36 のものです.パンを載せてスイッチを入れます.
パンを載せた(風袋引きした)状態で 0 になります.もちろんパンを載せて tare を押しても同じです.
カップから適量とりまして....
パンに載せます.
18.1 grain でした.今回の目標値は 47.0gr ですので,2,3回に分けて足していきます.あと0.数 gr まで追い込んだら,最後はトリックラーで数粒づついれていきます.
トリックラーはこの筒を後ろから回し,筒から数粒づつこぼれてくるので微調整できるわけです.
はい,目標値ぴったりになりました.
パンからはファンネル(じょうご)で薬莢に移します.ファンネルはプラスチックのユニバーサルサイズの物もありますが,出来たらこの製品のように,その口径専用のものを使うと,薬莢にかっちりとはまって使いやすいと思います.
入れたら上から火薬がちゃんと中に入ったか確認します.
たまに火薬が出口につまって落ちていないときがあり,そのままファンネルを次の薬莢に移そうとしてしまうと火薬がこぼれて掃除が大変なので,気を抜かないようにしましょう. ちなみにこんな風にいろんな容積のディッパーがセットになった物もあります.
今回の火薬は DC-300 ですが,4.3cc のディッパーだと何グレインになるでしょうか.
すくい方によって変わるか確認しましょう.まずは底から沈めてみます.
ずぶすぶっと.
大体平らになっています.
計りますと....
なんと 60gr .ちょっと多すぎだなぁ.では普通に入れてすり切りにしてみましょう.
すり切りが利いたのか軽くなりました.56.6gr
大体想定量になりました.では同様にもう一回挑戦.
結構ばらつきますね.まあこのくらいだと依託して分かるかどうかの差かな.実際の所私には分からない差でしょう.でも実験段階ではある程度合わせこみたいので,トリックラーと併用するのが良さそうです. 最後に上からのぞいて,全部の薬莢に火薬が入っているか見ます.中古薬莢だと中は黒っぽいので,明るくしないと見えませんね.懐中電灯で照らしてチェックします.
もし入っていないままシーティングしてしまい気づかずに発砲すればバレル途中で停弾してしまう可能性も高く,それに気づかず次の弾を撃ってしまうと,銃身破裂を引き起こし大変危険なことになりますので,ダブルチェックが大事です. 済んだら次はシーティング(弾頭装着)です.
動画にしてみました.
【リロードの実際シリーズ・目次ページ】
Step 12:クリンプ(掲載予定)