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【勝手にFAQ】ミニマルリローディング

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ライフルりローディングで必ずいるもの
普通の辞書だと「りローディング」になっちゃうんですよね~(「り」がひらがな).がんばって市民権を得ましょう.笑 ところで最小限のツールでリローディングをしたいということですよね,リローディングの主要な部分は以下の通りです.
(1)使用済み雷管の除去 (2)薬莢の弾頭保持部(ネック)のサイジング (3)新しい雷管の装着 (4)推進薬装填 (5)弾頭装着
実際は必要があればこれに加えて薬莢の
(a)クリーニング (b)ショルダー部までサイジング(フルレングス) (c)マウス部の切削(トリミング)
などが加わります.これらは毎回必要なわけではないので,必要がある薬莢をはじいておいて,そのうち必要な用品を揃えてから作業すると考えましょう.すると(1)(2)はネックダイ,(5)はシーティングダイを使いますので,これらをコアに考えます. もっともシンプルに実行する方法はこちらです.
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Lee Loader です.これが多分ミニマルです.価格はなんと $29 くらいと激安です.安いからといってすぐ壊れるとか品質が悪いとかいうわけではありません.普通リロードするときはダイ(金型)とそれに薬莢を押し込むためのプレスが必要なのですが,この Loader はプレス代わりにプラスチックハンマー(別売りですが適当なものでよい)を使います.だからこれだけでリロードできてしまうわけですが,それだけに大昔からある方法です.推進薬を測るディッパーがついていますが,もちろん細かい調整が出来るわけではないです.しかし大体そのキャリバーで使うであろう妥当な量になるようになっています.このツールのサイジングはネックのみなので,フルレングスが必要な場合はやはり標準的なプレスによる作業が必要になります.なおプレスといってもアーバープレスはネックサイズしかできないので間違わないようにしましょう. 普通のプレスで一番安いと思うのはこちらです.
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Lee Reloader Press です.前よりは値上がりしたとは言っても $38 と,普通のプレスの中では最廉価ですね.このパターンで実際に作業するならプレスに加えて以下のセットが最低必要です. 1. シェルホルダー プレスのラムに取り付けて,薬莢を保持する部分です.キャリバーでパーツナンバーが違いますので注意しましょう.ただし 308Win と 30-06, 243Win など共通に使えるものもあります.価格は $5-$8 くらいです.
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2. ダイセット サイジングダイはフルレングス+シーティングか,ネックサイズ+シーティングの組み合わせで2ダイセットがあります.もしどちらかしか買わないなら,フルサイズの方になると思います.(参考価格$31)
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でももしネックサイズを基本にするが,伸びてきたときにはフルサイズを掛けるというのであれば(そのほうが毎回フルサイズを掛けるより薬莢の寿命が長くなると言う考え方もありますので),3つダイの入ったセットが良いでしょう.(308Win の場合の参考価格 $74)
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これは Redding なのでちょっと高いですね.ただ3つ入っているように見える Lee の Pacesetter はフルサイズ+シーティング+クリンプ(ネックではない)なので注意しましょう.Lee だとフル+ネックが入っているのは4ダイセットになりますね.
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なんとこれで $46 です.おまけにシェルホルダが付いているので別途買わなくて良いです.ただ Lee のは使い方によっては調整部分がずれやすいとかいう欠点もありますので,注意は必要かも知れません.(それしか使わなければ気づかないので,いいのかも??) 3. サイジングルーブ フルレングス・リサイジングを掛ける場合はダイとの焼き付きを防止するために必ずルーブ(潤滑剤)が必要です.ラノリンを持っているのであればそれでいいのですが,買うならこんなのがあります.
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Imperial Die Wax ($9)です.一つづつ塗るタイプですが,非常に信頼できる定番中の定番と言って良いでしょう. 4. プライミングユニット そうそう雷管取り付けを忘れていました.ハンドツールもありますが,結構値段もするのでプレスに付けるタイプにしましょう.
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$12.50 です.もっと上級なプレスにすると最初からついているので必要ありません. 5. ノギス 薬莢のサイズのコントロールは大事です.トリミングは追々やるというやり方にするとしても,その必要があるかないかは計測しなければなりません.リローディングマニュアルの多くは米国書籍なので,インチ単位で書いてあります.よく使う数字だけミリに直しておけば日本のノギスも使えますが,面倒だったらインチノギスを使う方法もあります.ただし日本で買えるものでまっとうなモノは難しいのですが,ディジタル式を使い捨てるつもりで安いのを買って改造するのもお勧めです.それだと千円くらいで済みます.日本で売っているものも実はインチとミリの切り替えボタンがケースの内側についているのが普通で,ケースのそのボタンに相当する位置に小さな穴を開ける(最初からここだと分かるような印があったりします)と,楊枝等で切り替えが可能になります.なぜ国内通常品がデフォルトでは切り替えられないようになっているかというと,計量法の規定でメトリック以外の販売が禁止されているからです.なおノギスはシーティングを測るのにも使いますので,必ず持っておくべきツールの一つだと思います.(本職なので個人的には数十ドル以下のものは信頼していないけど,「目安」と割り切れば使えると思う.) ちなみにヘッドスペース(ショルダから底面まで)を測る場合に便利なのがヘッドスペースゲージです.
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ネックの長さも確認することが出来ます.実猟で使う場合,シート量は弾頭の cannelure (クリンプする際にマウス端が入る溝)で決めるということもあるでしょう.その場合はノギスは使わないで,ゲージだけで作業することも出来るでしょう. 他にルーブを拭き取る雑巾とか,火薬の出し入れにファンネルとかあったほうがいいものはいろいろありますが,最小限ではなくなるので省略します. さて道具に関してはそのくらいですが,もちろん部材は別途必要です.
1. 薬莢 2. 雷管 3. 推進薬 4. 弾頭
ですね.こっちは質問に入ってないと思うので割愛します.が,疑問が解消してないぞ!という場合はコメントください.分かる範囲でお答えします.