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【勝手にFAQ】四つ足用実包

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獣猟の実包
えっと,ライフル以外で,猪や鹿などの獣(四つ足)に使う散弾系の実包ということでいいですよね?以下,未経験者向けの概略説明です. 通常はバックショットと呼ばれる粒が大きく,薬莢に入っている粒数の少ない散弾か,スラグとか一発弾(いっぱつだま)と呼ばれる実包を使います.バックショットはこんな感じ.
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粒の大きさによって十粒以上入っているものもあれば,個々が大きいので6粒くらいしか入っていないものもあります.この製品は薬莢が透明なので透けて見えますね.一方,スラグはこんな感じです.
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どちらも散弾銃から発射できますが,スラグの場合はその弾頭の周りに,発射後外れるサボットと呼ばれるプラスチックの外套がセットされているものがありサボットスラグと呼ばれています.それについてはハーフライフルという,散弾銃のバレル内に浅い溝が銃身長の半分まである銃で撃った場合に,うまく回転がかかって命中精度がよくなるというタイプの散弾銃を使います.なぜ銃身全体に溝がないかというと,これは単に法的な問題です.通常の平滑銃身でも撃てますが,回転がかからないのでサボットスラグの意味がなくなりますし,高価なのでもったいないと思います.近年サボットスラグの選択肢が増えているようで,ハーフライフルの人気も高くなっているように感じます. なお粒が複数入っているバックショットと一発弾のスラグの使い分けですが,基本的にはバックショットの方が射程が短く,100mとかまで伸ばすならサボットスラグを使うと思います.また犬を使って追い出してくるタイプの猟をする場合は,矢先のそばに犬がくる可能性があり被弾を避けるため,バックショットは使わない場合が多いです.これは猟隊内での約束になっているところが多いでしょう. 余談ですが,スラグは猟期が終わった後,ライフル射撃場で使えます.しかしバックショットはクレー射撃場でもライフル射撃場でも使えないことが多いのではないでしょうか.要するに残弾処理に困るので,バックショットでもスラグでもどっちでもいいという用途なら,スラグを買っておく方が後で困らずに済んでよいと思います.