週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

PIDコントローラの自作を考えてやめた話

PIDコントローラが欲しい用途が二つあるんですね.一つは燻製機のチップ皿熱源制御,そしてもう一つは弾頭を鋳造するときの電気炉の温度制御です. 後者に手持ちの熱電対を使って作るつもりで検討を始めました.しかしこの熱電対(今あるのはK型)は例えば摂氏400度で 16.397mV というのが標準的な起電力になっていて,これが100度だと4.096mV となっています.ざっくり線形として1度あたり 40uV となります. 一方使おうと思っていたマイクロプロセッサの内蔵ADCのリファレンスは 1.1V で,ADC自体は 10bit 分解能ありますので,ざっと 1mV 刻みとなります.するとこれでは摂氏25度刻みでしか測れないことになるわけです.仮にそのくらいで我慢するとしても,ADC 自体にも変換誤差はあって,マニュアルを見るとそれは ±2LSB ですから,そこまで誤差があるなら,もう今のサーモスタットでいいじゃん的なオチになりそうなわけですね.もちろん外部にリファレンスをつけるのが正道ですが,小さいプロセッサを使おうとしているのに,ボードが大きくなってしまいます. 面倒になって,アマゾンを見てたらリレーと熱電対もセットになったコントローラが3千円くらいで買えてしまうわけです.もちろんもっと安いところもあります.しかし中華ショップの中には情報だけ抜かれてドロンというパターンがあるのでどうしようかなと.私の友人もそういう目にあったし,自分もそこまでではないけどちょっと変な経験があるので,やや警戒気味.でも私が買おうとしたものはアマゾン発送なので大丈夫そう.というわけで,出来合で済ませることにしました.
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熱電対は一つ余るけど,溶融炉と燻製箱で一つのセンサーを共用したくないのでちょうどいいかも?