サイジングダイに薬莢をプレスで押し込んだ状態の模式図はこんな感じになっています.
この図からも明らかなように,ヘッドスペースはダイとシェルホルダのそれぞれの深さの和になります.基本的にはシェルホルダはどのメーカーのを使っても同じと考えられますが,それはシェルホルダの深さが同じであればです.果たしてどうなのか調べようと,今回手元にある5つのホルダを測定してみたのでエントリします. 測定方法はこのようにしています.
計測はノギスのデプスゲージを使いました.本当はマイクロメータで測った方が精度がいいのですが,デプスゲージとして使えるマイクロメータを持っていないので,これでいきます.ホルダの一番奥側の点で測定を行いました.
リローディング用品メーカー Big 6 のうち Forster は Co-Ax なのでシェルホルダを使いません.よってそれ以外の5社,RCBS, Redding, Lee, Hornady, Lyman を比べます.サンプルは各1なので製品間のバラツキは分かりませんが,測定自体は3回以上行い同じ値が出ることを確認しています.ホルダは各社とも 308Win が使えるタイプです. その結果は以下の通りでした.
RCBS | 0.1250" |
Redding | 0.1245" |
Lee | 0.1235" |
Hornady | 0.1250" |
Lyman | 0.1255" |
一番浅いのが Lee で,深いのが Lyman でした.ただその差は 0.001" で,ほとんど違いのないことが分かります.一般論としてはダイと同じメーカーのシェルホルダを使えば,メーカーの設計通りの結果が得られると考えられますが,メーカーによる違いがこれしかないとなれば,どのメーカーを使っても問題ないと考えてよいでしょう.ですから単に使い勝手の良いホルダを選べば良いですね. ちなみにうちではダイもホルダも Redding ですが,これは相性を気にしたのではなくて,Redding のホルダが気に入ったから使っているだけです.