前エントリで,年一プチリローダなら Lee Loader でもいけるかも?と書きました.プレスが要らないから,これだけで(正確には加えてゴムハンマーが要ります)できるのはありがたいですよね.
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ただ限界もあって,ネックサイジングに限ること,すなわち薬室に入らなくなったらあきらめるのであればと.そして付属の薬匙で実現できるレシピに限ればという結論でした.
前者はいいとしても,後者は具体的にどんな感じなの?と疑問をもたれる方もいらっしゃると思うので,調べてみましょう.ここで私が持っているのは 30-06 用なので,その話であることにご注意ください.
まず私の買った 30-06 Loader についていたディッパーは 3.7cc でした.
ディッパーのチャートを調べると,30-06 に使いそうな火薬で,かつ日本で入手しやすそうなものをあげると以下のようなものが考えられます.
- IMR3031
- IMR4895
- IMR4064
- IMR4350
そしてそれぞれを 3.7cc のディッパーで量り取ると,以下の薬量になるようです.
- IMR3031 : 48.5 gr
- IMR4895 : 50.8 gr
- IMR4064 : 49.7 gr
- IMR4350 : 50.3 gr
リローディングマニュアルで,それぞれの薬量が starting load と maximum load の間に入っているかを調べれば,使えるか否かが分かりますが,その薬量は当然弾頭によっても異なります.ここでは標準的なジャケット弾(鉛コアで周りに銅のジャケットがついているもの)のレシピから判断してみましょう.まとめると以下の通りです.
150gr | 165gr | 168gr | 180gr | |
---|---|---|---|---|
IMR3031 | OK | OK+ | NG+ | N/A |
IMR4895 | OK | NG+ | NG+ | NG+ |
IMR4064 | OK | OK | OK+ | NG+ |
IMR4350 | OK- | NG- | NG- | OK |
Lyman 50 で調べると,以上のような感じになります.OK がついている組み合わせは使用可能.OK- や OK+ は範囲の下限や上限に近く,NG- や NG+ は薬量が少なすぎるもしくは多すぎる,N/A はそもそも適用がないものです.
これをみると 3.7cc に限ったとしても,割と妥当な組み合わせが見つかるものですね.あ,そうそう,私の買った 30-06 Loader に付属のディッパーは 3.7cc でしたけれども,ダイセットについていたのは確か違うサイズでした.ですから,30-06 Loader を買っても,もしかしたら 3.7cc 以外がついてくることがあるかも知れませんので,そのときはその容量で使える組み合わせを調べておく必要があります.
なお銅弾については,同じ重量なら鉛弾より長くなりますから,銃腔の圧力は鉛コアのジャケット弾に比べて高くなると思います.ですからもし銅弾に使うのであれば,上の表よりも安全に振って使うようにしたほうがよいでしょう.要するに上の表で OK+ とあっても,銅弾を使うと薬量過多になるかも知れないということです.本当は Barnes あたりの load data を確認して,銅弾用にチャートを起こせばいいのですけどね.