散弾のリロードをするときのファクターの一つにクリンプ深さがあります.一般的には理想的な深さは工場装弾と同じで良いのですが,この深さは平均で概ね 1.4mm 程度となっているようです.クリンプが弱(浅)ければ腔圧も弾速も小さくなり,逆にクリンプが強(深)いと腔圧も弾速も上がる傾向になると考えられますが,実際はどの程度なのか測ったことはありません.うまくするとクリンプで弾速が上がればお得ですよね?
で,この関連データを見つけました.Hodgdon のテストによると以下のようになったそうです.ただしいずれも 7/8oz. の 12GA です.
クリンプ深さ | 速度 [fps] | 腔圧 [psi] |
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0.76mm(浅い) | 1,308 | 9,300 |
1.3mm(標準) | 1,329 | 10,500 |
1.8mm(深い) | 1,351 | 11,900 |
2.3mm(深過ぎ) | 1,363 | 13,100 |
これによりますと,0.8~1.6%の速度上昇に対し,腔圧が10~13%上がっていますので,あまり得する話ではないようです.また SAAMI の基準では 11500psi を越えてはいけないようなので,結局標準的なクリンプ深さにするのがベストという結果でした.