週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

タングステン弾を考える

散弾では鉛が普通ですよね.市販装弾では硬度を上げるためにアンチモンを付加しているようですが,基本的にはほとんど鉛です.硬度を上げる理由は,弾が柔らかいと腔圧が下がるというのもあるらしいですが,それよりも散弾の真円度が下がって,パターンが悪くなるからではないかと思います.くっついてしまうというのもあるかも?

ところで硬さと比重を兼ね備えた優れた材料があります.それはタングステンです.比重は鉛が 11.3 なのに対し,タングステンは 19.3 もあります.硬度も申し分有りません.現に軍用では使われることもあるようです.しかし民生には回ってきませんね.それはまず価格があるでしょう.大体20倍くらいタングステンの方が高価です(現在の価格はキロあたり$40位).おまけに融点が鉛が330℃程度なのに対し,タングステンはなんと約3400℃です.硬くて溶けにくいとなると,散弾の形状にするのも大変でしょうね.

ではライフルの弾頭としてはどうでしょうか.多分ですが,硬度が高すぎてライフルの方を削りそうな気がします.コアにはなるけど民生にはどうかなぁ.結局我々には関係ない材料のようです.