というのも,
308口径から243口径にネックダウンはできるか
という検索ワードがあったからなのですけどね.ご存じの通り .243Win は .308Win のネックダウンなので,243Win のネックを広げれば 308Win になるし,その逆もできるはずですよね,理論的には.ただいくら真鍮が伸び縮みしやすい金属だとは言っても限界はあります.そこで試してみることにしました.
左は 243, 右は 308 です.一回か二回使った薬莢だと思います.Lapua 製です.今回は 308Win をネックダウンするので 243Win の FL ダイを用意します.
ワックスをつけて...
がっちゃーん
ぎゃ~,ネックがショルダーに押し込まれてしまいました.失敗です(下のがそうです.上はもともと 243Win).一気にやったのがまずかったのだろうということで,今度はネックダイを少しづつ,ゆっくりかけていきます.まずちょっとだけ
うん,よさそう.更にもうちょっと
いいですね.慎重にすこしずつすすめてから,フルダイをかけます.
うん,だいたいよさそう.並べてみますか.
どっちかどっちか分かります?手前が308を加工した243です.笑 見ただけだとちゃんと出来ているのかが分かりにくいので,ゲージに入れてみましょう.ほら,243 のゲージに 308 が入っているのが分かりますよね.
ヘッドスペースがギリギリですが,基準内にはなっていそうです.マウスから見るとこんな感じ.
うーん,ちょっとネックダウンした方がマウスの厚みがあるようにも見えます.正確かは分かりませんが,ノギスではかってみます.まずは 243Win
0.0145" ですね.では 308Win のネックダウン
0.0170" と少し厚めになっています.マウスを押し縮めた分厚くなったのかも知れませんね.ゲージにははいるので,問題ないのではないかと思いますが,場合によってはターニングしたほうがいいかも知れません.
というわけで,結論.308Win の薬莢から 243Win の薬莢を作ることは出来る.しかし,手間が掛かるし失敗の可能性もあり,歩留まりがどの程度かは不明.新品だと使用済みよりは硬化していないはずなので成功の可能性は高いかも知れませんが,定量的な評価はしてません.
まあ実際の所は 243Win の薬莢がどうしても入手できないとか,価格差が大きすぎるなどの理由でもない限りは,私だったら素直に 243Win を買うと思います.でも少なくとも緊急避難的には可能だと言うことですね.
#追記#動画を作成しました
#追記# 検索ワードで
308口径から243口径にはカートリッジ整形は無理か
というのがここ数日入ってきていますが,このページにジャンプ出来ていないようです.こう書いておけば次のクロールで来れるかな??