主に自動銃で使っている 308Win は基本全数にフルレングスサイジングをかけます.が,ブッシュサイザーを使うので最初にソーティングが必要です.なぜならば薬莢のネックの厚みがメーカーによって異なるからです.
ノーマルのフルダイであれば内径が一定になるのでソーティングしなくても問題ないのですが,そこはブッシュ式のちょっと面倒くさいところでしょうか.とりあえず入るわけはないけどミニマムチャンバーゲージに入れてみましょう.
はい,ダメでした.自動銃で使ってるのですから,そりゃそうですよね.ではケースゲージにいれてみます.
押さないと入らないものも多いけど,自動銃だといろんな銃で使ったものが混ざってしまうので仕方ありません.でも大体このくらいの大きさみたい.測ってみると
+0.006" です.確かに出っ張っていますね.
いくつかやってみましたが,+0.007" とか,だいたいこのくらいの大きさです.これをフルサイズします.このときのダイの設定は標準状態です.標準とはダイがシェルホルダに接触してからさらに1回転締め込むという教科書通りの設定で,最も強くサイジングが掛かる状態と言うことですね.それで掛けたのがこちら.
って,見ても分かりませんよね.笑 ケースゲージに入れましょう.
これを測ると -0.006" になりました.(バーニアは 0.001" 目盛りになっており,一周で 0.025")
ということはずいぶん強く掛かっていますね.ダイの高さを調整します.
何回か調整した結果,
-0.0025" くらい.これならいいかな.横から見ると
少し引っ込む程度になっていて,下の段よりは少し上くらい.ただミニマムチャンバーゲージに入れると
出っ張っちゃうのです.
次に Fiocchi を同じ設定でやってみましょう.そしてケースゲージにいれます.
これはちょうどツライチですね.
でもミニマムチャンバーゲージに入れると
何個かやってみましたが,だいたいこんな感じ.
ケースゲージでツライチ.
ではケースゲージの段差はいくつかというと
0.0055" ですね.ノギスの精度から考えると 0.005"から0.006"の間と言うことです.なので,この設定で Lapua は最大値と最小値のちょうど間くらいとなるし,Fiocchi は許容最大値というところかと思います.
なおケースゲージ以内のヘッドスペースならノギスで測れますが,やはりここで使ったマイクロメータのほうが安定して測れます.というのもマイクロメータのデプスバーだと当てる位置が定まりませんが,このマイクロメータだとプライマーポケットの周辺で測るようになっているのです.
とはいえ,ダイの設定のためだけに使うものに大枚はたくのももったいない気がするので,万人にお勧めというわけではないですね.まあ私みたいに道具自体が目的になっている人なら持っていてもいいと思いますが.笑
というわけで,今回フルレングスサイジングダイの設定を見直しまして,強すぎるサイジングを是正しました.これにより薬莢へのストレスが軽減されるかと思います.ただその反面,ミニマムチャンバーゲージでの判定が難しくなりました.現状ではリムだけ出る感じだったら大丈夫そうな印象ですが,今後いろいろやってみて分かったことがあればまたレポートします.
次回,.30-06 Springfield.
さぁて,この次もサービス,サービスぅ!