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【勝手にFAQ】308Win で 180gr

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ライフル実包308win弾丸重量180gr
まず 308 Winchester が 7.62×51mm NATO 弾(7.62 NATO)の民生バージョンだというのは広く知られているでしょう.ですから,この 7.62 NATO の話からですね.この弾薬はその前に制式であった .30-06 Springfield と同等の弾道特性(要するに弾速)を持つように設計されました..30-06 はCOAL(全長)が長いために自動銃の回転に問題が起きるケースがあり,この問題の解決にはより短い薬莢が望まれるわけです.更に短い薬莢であるが故に燃焼効率があがり,30-06に比べて少ない薬量で同じ弾速が出せました.これが 308 Win です.薬莢に使われる真鍮の量も少ないですし,銃の方もチャンバーが小さくなるため,弾薬も銃も軽く出来るわけで,少なくともこの用途(150grくらいの弾頭)には良かったわけですね. しかしながら,30-06と同等の弾速が出せるというのは,制式だった 147 gr 程度の弾頭の話です.弾頭重量が大きくなれば同じ弾速を得るのに,それだけ薬量も必要になりますが 7.62NATO の薬莢容量はそれほど大きくありませんから,増やせる余裕はそれほどありません.具体的に hodgdon のデータを見て比較してみましょう. これによればまず 308Win 180gr SP で最も弾速がでる組み合わせは
IMR4064 45.2gr(C) 2683fps
です.既にコンプレッションなので,これ以上はあまり余裕がなさそうです. 次いで 30-06 180gr SPBT では
Suprform 59.7gr 2840fps
です. これらのマズルエネルギーを比較すると,308Win が 3905 J, 30-06 が 4376 J となり,1割ほど 30-06 の方が有利になります. ただ 30-06 も余裕があるわけではありません.仮に 180gr クラス以上を 3000fps くらい(4.88 kJ)で飛ばしたいなら 300 Winchester Magnum くらいはあったほうがいい(300WSMでギリギリ?)と言うことになります.