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【勝手にFAQ】同番火薬のブランド違いについて

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H4831とIMR4831の違い
名称についているのが同じ番号でもブランドが違う火薬があります.例えば IMR4227 と Hodgdon H4227 とか,IMR 4895 と Hodgdon H4895 とかですね.もちろん IMR 4831 と H4831 もそうです.

IMR は現在 Hodgdon のブランドですが,全然別会社でも同じ番号のはあります.例えば IMR 4064 と Accurate 4064 などですね.会社が違うのはさておき,同じ会社なら同じようなものだろうと思うかもしれませんが,実は同じというわけではありません.

burn rate を見ますと,例えば 4831 の場合,IMR 4831 が一番速くて,Ramshot Hunter,

Accurate 3100, Vihta Vuori N160 が続いた後に H4831 が来ています.間に三つ入っているからといってすごく違うとか,逆に隣だから差がほとんどないとかは言えないのですが,ある程度の差がある可能性はあると考えてよいかと思います.(もちろん IMR4831 のほうが H4831 より速い)

もう少し定量的に考えるならばレシピを見るのがよいですね.両者とも 4831 は結構遅い火薬なのでマグナム系に使うと思われます.例えば 338 Winchester Magnum だとします.すると以下のようなレシピがあります.

180gr bullet

H4831 78.0gr 3067fps 49.1kCUP

IMR4831 75.0gr 3034fps 47.5kCUP

250gr bullet

H4831 71.5gr 2655fps 52.3kCUP

IMR4831 71.6gr 2632fps 52.4kCUP

300gr bullet

H4831 69.0gr 2422fps 52.8kCUP

IMR4831 67.0gr 2441fps 53.2kCUP

このケースで考えると,IMR4831 のほうが H4831 よりやや速く,どちらかを選ぶことができるなら,250gr 以下の弾頭では IMR4831, 重い弾頭なら H4831 のほうがわずかによいかもしれない,が,それほど大きな違いはあるわけではない,というように読み取れるかな?と思います.

結局同番火薬は近いとは言えるけれども,レシピには数 gr の差がある場合もあるので,必ずハンドブックで確認すべきという結論です.