MEC Marksman

MEC といえばこの世界では散弾用のリローディングプレスで有名ですが，それ以外には B2B で金属の大きなタンクとかもやっていますので，鉄を曲げてつなぐなどして作る製品が得意な会社だと思っていました．現に MEC の散弾用プレスも鉄板で構成されていますよね．一方，ライフル用のプレスは鋳造が一般的なので，MEC はやらないだろうと思っていました． ところが新しく Marksman という鋳鉄製の金属薬莢用プレスを出すことを先月 MEC が発表したのです．そして実際に販売が開始されています．

まあ見てわかるように正直目立った目新しさはありません．現物を見たわけではないのですが，プライマキャッチャーがラムの後ろ側，ベンチの下につくようになって，その間は特にガイドがあるようには見えません．ということは，ポロポロとこぼれ落ちる可能性もありますね．

上のようなプレスベースが別売りであって，これをつけると散弾用と同じマウントになって，共通のジグフィクスチャに取り付けが出来るようです．こういう感じ取り付け取り外しがワンタッチになるわけです．

ただどうかなぁ．散弾用のプレスに比べると，桁違いにライフル用のには力を入れないといけないシーンがあって，板状のプレスベースにジグフィクスチャと連結することで作用点がだいぶ離れるので剛性が心配かも．まあ MEC だから大丈夫なのかな？あと調べやすいところに説明はありませんが，通常の 7/8-14 に加え，ブッシングを外すことで 1 1/4-12 がつくようですから，ダイやクイックチェンジ関係への対応もメジャーどころと同じです． まだ出たばかりですし，これから他のプレスに比べて優れたところなどがわかってくるかもしれませんが，現時点で例えば Midway USA のレビューを見る限りは，色が黒くて自分の家の内装に合う，みたいなことしか書いてありませんでしたから特筆すべき点はないのではないかと想像しています．それに表面の仕上げもあまり綺麗に見えないし，価格面のアドバンテージもありません．よほど MEC が好き！というのでもない限りは第一候補にはならないかもしれませんね．色で言うなら黒は Lyman もありますし．まあいずれにしても今後の評価が待たれます．