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リローディングベンチを考える

ベンチってのは机というか作業台のことです.これは作業性に影響がある大事な要素ですが,専用品というのはあまりなくて,いわゆる普通のワークベンチを使うことが多いように思います.しかし .338 さんにコメントもいただいたことですし,ちょっと考えてみることにしましょう. プレスでもアーバープレスの場合はベンチにマウントすることはなく,単に乗せるだけで,下に押すだけで上に引っ張り上げる力はベンチにはかかりません.従ってそこそこの強度があって,自分の作業がしやすい高さであれば要求条件は厳しくありません.しかし,普通のプレスはベンチに固定しますし,普通のダイを組み合わせていると上に下にと力がかかりますから,やっぱりそれなりのベンチが欲しくなることが多いと思います.でも,man cave など夢のまた夢,決まったリローディングスペースすら確保できないという場合はこんな解法もあります.
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ベンチではなく,リローディングスタンドですが,カメラの三脚のように下に錘を下げて安定させる感じですね. ただ普通のプレスでも,ブッシングダイを使っている場合は上への力はそれほどではありません.上への力はボタンがネックを抜けるときにかかるからです.そういう場合にはこちらのほうが安価です.
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もともとは木材の加工をするときに使うベンチで,折りたたみ式なので使うときだけ出すと言うことができるのですね.天板部分を適宜加工したり,プレスをマウントした板をセットすることで設置します.ただし軽いのでハンドルを上に持ち上げるときの負荷が大きいとベンチごと浮き上がってしまいます.なので,普通のダイとボタンを使っている場合はあまり適しているとは言えません. 対して,スペースが用意できるのであれば下のような一般的なワークベンチを作ってしまうのがベストでしょう.基本的には重い方がベンチとしては使いやすいです.移動はしにくくなりますけど.
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アメリカとかでよく使われる SPF 材の規格で,日本の DIY 店にも並んでいるのでツーバイフォー(2×4)とか耳にすると思いますが,このサイズはいろいろあって,これらを組み合わせて DIY するというのがよいと思います. 天板は 2× 材を並べてもいいですが,隙間が気になるかも知れませんね.集成材が強度や狂いの面で有利ですが,無垢の一枚板が格好いいですよね.普通に買うと高いでしょうけど.それに穴を開けてしまうのがイヤだと.いつか別の用途に転用できるようダメージは最低限に抑えたい,ということでしたら,こういうのを使うといいと思います.
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このプレートを天板にネジ留めすれば,穴は最小限で済みます.これを使わない場合は基本的に天板を貫通する穴を開ける必要が出てきます.ただこのプレート自体,値段がするのと,RCBS の製品なので,そこのプレスは付きますが,その他のメーカーのは対応しないと思った方がいいです. RCBS ではないけど,非貫通型でなんとかしたいときはこういうのもあります.
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Inline Fabrication の flush mount quick change base plate (逃げの穴を彫らないためには別売りのシムプレートも必要)です.これを天板に取り付けてから,設置するプレスに対応した top plate に載せたプレスを付けるわけです.これの利点は各社のプレスに対応できることと,プレス以外にもメジャーとかも立てられること.それにトッププレートごと外したツールは壁などに取り付けた storage dock に仕舞うことが出来る点でしょうか.欠点は価格面と,ベースプレート自体は天板の手前に出っ張るので,ちょっと危なそう,という点です.これはトッププレートを付けるときに,下からネジ留めする仕組みだからだと思います. ところで天板を一枚板にする場合,どんな材質がいいかというと,一般論としては重い方がいいですよね.木材は種類によって比重が違います.例えばバルサなんかスカスカですよね.杉も軽いです.対して黒檀は重いです.杉と黒檀はざっと3倍くらいは違います.まあ黒檀は別格かも知れませんが.一般的に使いそうな木材で重いのは,カシ,ローズウッド,ちょい重いのがケヤキ,ブナあたりでしょうか.チークやウォールナットは普通くらい,イチョウアカマツはちょっと軽め,SPF,スギ,ヒノキは軽いです.キリやバルサはもっと軽いですが,天板には向かないのは自明でしょう. 私もいつか手に入ったらカシかケヤキあたりの一枚板で格好いいベンチを作りたいです.今は物置みたいなリローディングスペースですが,いつかすてきな夢の man cave にしたいですね.笑