週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

日猟会報をながめる(2)

さて次は「ニホンジカ寄生虫に関する学位論文紹介」にまいりましょう.長年狩猟をやっている獣医さんが,63歳になる直前で論文博士を取ったというお話.本職の合間に十年以上よく続けて来れたものだと感心しました.

 

f:id:weekendhunter:20211109114526p:plain

 

次いで所持者と会員数です.去年末の銃砲所持者数は 89,820 人だそうです.私が銃を持ち始めた頃の半分以下ですよ.銃を置く人は毎年ちらほら見かける一方で,初心者講習の受講希望者は増えていると聞きますが,合格率は低かったりもするらしいので,減少傾向に歯止めが掛かるような気配はないのですね.一方,狩猟免許数は H29 までしか書いてありませんけど,H28, 29 あたりわずかに戻してるのは狩猟ブームってやつでしょうか.ただ会員数は H27,29 に一瞬わずかに増えたものの,やはり減少しています.対して免許数も会員数も女性は増えています.数が少ないことの裏を返せば,女性の伸びしろは極めて大きいわけですから,猟友会もこの辺に着眼しているところもあるかも知れませんね.なお年代別の表を見ますと,近年若者(40代まで.笑)の伸び率が大きいです.わずかに明るい材料でしょうか.

 

f:id:weekendhunter:20211109114413p:plain

 

余談ですが,斜陽なのは射撃狩猟だけでなく,アマチュア無線も同じです.しかし組織率は大きく違いますね.例えば狩猟の場合,狩猟免許保有者は延べ21万人ほどで,猟友会員数は10万6千人ほどいます.免許者の約半数が猟友会に入っている計算になります.一方アマチュア無線の場合,局数は約39万でも,JARL 会員数は5万7千に過ぎません.約15%の人しか JARL に入っていないのです.これが何を意味するかというと政治力です.アマチュア無線業界の代表団体は腐っても JARL ですから,総務省がアマチュア行政関連で意見を聞くときには JARL に声を掛けるでしょう.でもこれだけ組織率が低いと,総務省だって JARL がどの程度アマチュア無線家の声を代弁しているかは眉につばを付けて考えるのではないかと.

 

f:id:weekendhunter:20211109114424p:plain