週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

モールドには二種類ある

全国のライフル弾頭鋳造愛好家のみなさん,こんにちは.って,そんなにいないか.でも弾頭に国産の物がない限り,その供給状況は世界情勢によって影響を受けることは否めないので,自家鋳造に走ろうという人も多いはずですね.かくいう私もスラグの延長で始めようとしているのですが,初心者ならこそ気づく注目ポイントをとりあげていきたいと思います. ライフルってスラグの延長かと思いきや,実は共通項って電気炉くらいしかないのです.以前とりあげたルーブもそうですが,スラグでは使わない物が結構あります.これらの話は追々していくとして,ライフルの弾を作ろうとすれば,モールドは当然必要になってきますね.そのモールドは各社から出ていますし,重量や先の形状もいろいろあります.が,ここで表題にあげた「二種類」というのは何かというと,底の部分の話です. いろんなモールドを見ると気づくと思いますが,Gas Check (GC)と書いてあるのとないのがありますよね.これ,実は形状が違うのです.書いてある方は GC を付けることを念頭においてあって,その厚さの分,弾頭の下の部分が細くなっているのです.書いてない方はそのままの太さになっていて,これを Plain Base(PB) といいます. ピストルでは GC なしの PB の方が多いようですが,ライフルはより高圧な燃焼ガスが発生するため,gas check があったほうがよい場合が多いと思います.もちろん弾速を落とせば plain base でもよいかも知れませんが,ライフルでは減装薬にも限界があって,ある程度の弾速は出すことになるでしょう.そうなると gas check は必要になると考えられます. ところが,先日書いたように,この gas check を購入する際,米国からの輸出に許可が必要で,ちょっと面倒なのです.そこで,自分で作ろうということになったのですが,そのツールを探していたときに見つけたこんな写真
画像
これに空き缶で作った gas check がでているものですから,これはいい!と思ったのです.ところが,これは plain base 用であって,GC 弾用モールドで作った弾頭には,このような空き缶GCはつけられないのです. よって使いたいモールドが GC 弾用なら,gas check を作るダイもそれ用(そっちが普通)にして,一番下まで同じ径になっている PB 弾のモールドを使うとき(本来は gas check を付けないもの)に,gas check のダイも PB にすることになります.PB用のダイでは厚い gas check は作れず(壊れる),逆にノーマルのダイでは薄いのは多分うまく成形できないはずなので,共用は出来ないと思います.(もしモールドが PB, GC 二種類あれば,それぞれダイが必要になります) というわけで,私の買ったモールドは GC 弾用なので,gas check die も PB ではなくノーマルになります.そして,空き缶の gas check は使えません.うーん,ちょっと残念.