週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

鋳造弾頭のサイザーについて

鋳造弾頭は若干大きめに出来るということは以前触れたと思います.合金の組成や鋳造温度によって収縮度は異なるため,これを所定の大きさに揃えることが必要になります.これがサイザーで,ライフルに使う鋳造弾には必須の作業なわけです. 私はこれに Lyman 4500 lube sizer を使っています.
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他には RCBS も lube-a-matic 2 というモデルを出しています.
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伝統ある SAECO からももちろん出ています. Lubri-Sizer です.
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これらはいずれもサイジングだけでなく,ルーブの圧入,ガスチェックの装着が行えます.また口径によって個別にサイジングダイと,弾頭形状によってトップパンチが別途必要です.RCBS と Lyman のサイジングダイとトップパンチは共に互換性がありますが,SAECO は形状が違います.サイザー本体の値段は SAECO が少し高め,RCBS は少し安めという感じです.ダイは SAECO が一番高い($41位)で,RCBSや Lyman は安め($27位)でしょうか. それほどたくさんダイは買わないと思うので,高級志向(といっても本体価格は RCBS/Lyman が $170位で,SAECO が $200くらいの違いしかないけど)で SAECO にしようかとも思ったのですが,ハンドルが横方向なので,うちのベンチだと狭いかなと思い諦めました. ちなみにサイジングだけなら Lee が一番安いです.こんな感じの製品です.
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ダイだけですね.これはリローディングプレスに付けて使うので,別途プレスが要らないという特徴があります.ガスチェックも付けられます.しかしルーブの圧入は出来ません.なので,リキッドアロックスという液状のルーブがついています.カップに弾頭を入れて,リキッドルーブを振りかけてカラカラするって寸法です.これをタンブルルーブと言います.あるいはパンルーブといって,トレーに弾頭を並べ,溶かしたルーブを流し込む方法を使います.タンブルルーブかパンルーブかは任意に選ぶのではなく,使ったモールドで決めます.ルーブグルーブ(溝)が大きくて数が少ないものはパンルーブ,溝が浅くてたくさんある(マイクロバンドといいます)のはタンブルルーブです.文章だと分かりにくいかも知れないので,図を持ってきますと...
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これがマイクロバンドになっている,タンブルルーブ用の弾頭です.で,下が普通のルーブ(圧入するかパンルーブする)用です.
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作業自体は Lyman/RCBS/SAECO あたりのルーブサイザーを使った方が楽ですが,自家鋳造を経済性のためにやると考えるなら, Lee のサイジングダイを買うという選択がいいかも知れません.ただしライフル弾のモールドの多くはマイクロバンドではない,普通のタイプなのでパンルーブすることになります.湯煎とかしますので,それなりには手間が掛かります.それが楽しいという人も多いでしょうけどね.笑