以前こちらで MEC Sizemaster を使った散弾リロードについて説明しましたが,あまり量を作らないのに MEC はコストが掛かりすぎる,Lee の Load-All II なら手頃でやってみたいのだが....という人も多いと思いますので,今回は Load-All II によるハンドロードを説明したいと思います. まず使うモノですが,これだけです.
Load-All II 本体はもちろんですね.一応散弾と火薬は少し入れてあります.それぞれのブッシュも適したものをセットしてあります.この辺りの話はまだ別に書きますね.本体は板にネジ留めしてあります.ハンドルを手前に下ろしたときにベースラインよりも低い位置まで下ろさないといけないので,ハンドルが干渉しない長さにしてあります.
あとは左から本体に付属のサイジングスリーブ,WAA HS の空薬莢,プライマ,ワッズ(今回は WAA12R)です.まずスリーブを薬莢にはめます.
溝が上に来るようにします.で,一番左のサイジング,ディプライミング(雷管除去)のステーションにセットしてプレスします.
ハンドルは最後まできっちり下げます.
ハンドルを上げましょう.
スリーブは薬莢にはまって抜けません.プライマははずれています.
次はプライミング(雷管装着)ですが,この部分はバネの付いた部品を組み合わせてあります.こんな感じです.
順番を間違えないように.(どこぞのページで間違っているのが気になってます)これをプラ部品を上にしてセットします.
こんな感じですね.
ついでプライマをここにセットします.
もちろんアンビルが上に来るようにですよ.(窓が上,撃針がたたく方は下です)セットしたら,先ほどの薬莢をスリーブが付いたままセットします.
で,プレス.
ぐいっと下までいきます.
ハンドルを上げるとこんな感じに着いてくるでしょう.
スリーブはすぐ外れます.新品プライマはセットされていますね.
今度は真ん中のステーションにセット.下から回り込むような感じですね.
はいセット完了.
セレクタレバーを左から
右へ.
これでパウダーが入りました.同時にブッシュに散弾が適量セットされます.ハンドルを上げて,ワッズをセット.
ハンドルを下げていきます.
ぐいっと押してワッズに圧力を加えます.
今度はセレクタを左へ.散弾が入ります.
上から見えますね.
うーんちょっと多いな.
でもとりあえずクリンプスタート.
スタークリンプの8枚折りは手前がクリンプスタートのステーションです.6枚は奥側なので注意しましょう.またセットするときはクリンプの折り目が内側に入っているところを手前に来るようにシェルを置きます. ぐいっといきます.
あぁ,やっぱり多すぎたか.
これではクリンプできないので,散弾を少し出して閉められるようにします.で,一番右のファイナルクリンプのステーションへセット.ここは8枚も6枚も一緒です.
こんな感じかな.
いや,少しクリンプが浅いですね.もう一回ファイナルクリンプをぐいっと.
うーん,これ以上は難しいかな.ベストな状態ではありませんが(ベストは工場装弾の深さ),まあわずかに内圧が下がることは予想できるけど,撃てないわけではないのでこれでいいでしょう.口を開けてショットを抜いてやりなおすのは,変形のリスクもあるので.... というわけで,Load-All II の利点は,このように完全に自分の手にゆだねられている面が多く,例えばクリンプなども不十分なら,もう一度セットしてやり直したりすることも出来ることがあげられます.薬莢によっては,クリンプしても時間が経つと開いてきてしまう場合もあるらしいので,クリンプはしっかりやりましょう.ロールクリンパ―で縁の部分を仕上げるのもよいアイディアです.(イタリアのプレスだとそういう仕組みが多い)