週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

【勝手にFAQ】ネック内側の潤滑

今回の検索ワードはこちら.
リロード+ネック内部+ドライルブ
youtube などでいろんな人のリロードの様子を見ていると,油状のサイジングルーブを薬莢の外側だけでなく,ネックの内側にも付けている人が結構いるようです.それもわざわざ綿棒で内側に塗っていたりしますね.しかしこれはいいことだとは思いません.油分はプライマをダメにするというのは昔から言われていることで,ネックに油分が付くことで,それが火薬と共に内部に侵入し,プライマに付着することがあり得るためです(洗浄するなら別ですが).リローディングマニュアルを見ても,ネックの内側にルーブはつけてはいけないと書かれています. しかしネックの内側を広げるボタンは,これが通過するときにかなりの力が必要なことがあります.これは摩擦によるものですが,ボタンに硬度の高いカーバイド製のものがあり(オプションで付けられる場合もある)これを使うと大分楽になります.発砲時やサイジング時にネックが引っ張られることで,ネックが伸び,何回かのうちには伸びた分をトリミングすることになりますが,結局薬莢本体は薄くなり,特にボディ下部には伸縮の力が加わって薄くなっていずれ切れるわけです.これが薬莢の寿命を決める大きな要素です.発砲時の伸張は避けられませんが,サイジング時の伸びはネックとボタンの摩擦を減らすことで低減できますから,できるだけボタンはするっと抜けた方がいいわけです.そうするとルーブも欲しくなるわけですね. で,このネックサイズで使えるのがドライルーブです.グラファイト黒鉛)やマイカ(雲母粉)でできていて,薬莢の内側に入っても,火薬や雷管に燃焼特性も含めてなんら影響を与えません.例えば私の使っているのはこちら.
画像
メディア(セラミックの小さいボール)がグラファイトまみれになっていて,ここに薬莢のマウスを突っ込むことでルーブされるというわけです. ネックサイズするなら,これとカーバイドボタンをお勧めします.
画像
Lyman の deluxe neck sizer die with carbide expander button は結構お買い得かも知れません.(Redding だったらオプションのカーバイドボタンだけでこれに近い価格のため)