有坂銃 -日露戦争の本当の勝因-

ご近所という縁もありますが，有坂銃に興味があって借りてきました．

有坂成章氏は当時野砲などの開発に携わっていました．日露戦争に勝ったのは砲よりも銃の力だったということが，この本の結論です．彼の業績がまとまって分かるので，興味がある方にはお勧めします．ただ銃のことを詳しく知りたい向きには，周辺情報が多すぎて向かないかも知れません．砲弾や信管などに関する苦労については大分紙面を割いている一方で，表題となった小銃については重要性や開発の流れは分かるものの，そのものについて深く追求したものではありません．副題と主題が逆なのかなと思いました．