週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

Forster Datum Dial

gavintoobe のチャンネルでこちらの製品が採り上げられているのを見ました.
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Forster の Datum Dial というもので,薬莢のヘッドスペースと,弾頭をシートしたとき ogive までの長さを測ることができる道具です. 具体的な使い方はまずダイヤルを使用する薬莢に合わせ,Datum Dial 本体をノギスに装着します.そしてこのように薬莢の長さを測ります.
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ここで測っている X は,薬莢底面からショルダまでの長さ,すなわちヘッドスペースとなります.使用後の薬莢の大きさを何個か測って平均をとり,そこから 1〜2/1000" 引いた長さがボルトアクション用,セミオートなら 3〜4/1000" 引いたのがその銃に適切なヘッドスペースであると Sinclair では説明されています.こんなもの使わないでも薬莢をそのまま測ればいいじゃないかと思う人もいるかも知れませんが,丸ごと測るとネックを含んでしまいます.この部分は個体によって差がある上に,ヘッドスペースとは関係ないので,ヘッドスペースを測りたいのであれば,このような方法をとらねばならないのです.もちろんネックが長すぎればトリミングする必要はありますから,そのまま全長を測るプロセスも必要にはなるのですが. あとセットに入っている bullet dial は弾頭の ogive までの距離を測るのに使います.こんな感じです.
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これはよくランドタッチといい,弾頭がライフル溝に食い込む直前くらいの長さにするとかいう話がありますよね.その長さを測るときに使うものです.これもダイヤルですから,回して複数の口径にあうようになっています. というわけで,このダイヤル式である製品はいろんなキャリバーを持っているような人にはいいのですが,日本でそんなにたくさんの種類を個人で持っている人は少ないですよね.となると,キャリバー専用の方が日本だと使い勝手が良いと思います.例えば私の持っているのは bump gauge という道具です.
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これはヘッドスペースを測っているところです(写真は Sinclair より拝借).薬莢に合わせたインサートを使用します.このインサートは弾頭用もありますので,ogive までの長さを測るのにも同じように使えます.
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赤い部分が本体で,銀色の部分が口径によって交換するインサートです.Forster のようにダイヤルで変えるのではなく,インサートで変えるというわけです.普通はこっちの方が使いやすいんじゃないかなぁと思います. というわけで,面白そうだなぁと思っても,日本ではあまり御利益がなさそうな道具の紹介でした.笑