週末猟師

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【狩猟と無線】新規定の話

狩猟ではアマチュア無線機を使っている人が多いですね.合法的に使っていれば問題はないのですが,狩猟でしか無線をやってない人だと,アマチュア無線自体のことをよく知らない人も多いようです.両方やってると,この人たち大丈夫かなぁ,と心配になることもしばしばあるので,そんな話を思いついた順に書いてみたいと思います.

 

10年程前に無線設備規則が改正されて,俗に言う新スプリアス規制が始まることになりました.これは簡単に言うと電波のきれいさの基準が上がったということです.狩猟をやっているみなさんが使っている無線機は車載かハンディでしょう.これらは局免許を受けるとき通信局の検査を受けている人は皆無だと思います.すなわち「保証認定」を受けるか,「技術基準適合証明(技適)」を受けた無線機で開局しているはずです.

 

昔の話なので忘れちゃったよ,なんて人もいると思いますが,このとき使われている無線機が古い基準で免許されている場合は,平成29年12月1日以降,再免許(無線局免許の更新)が出来ません.よく分からないから同じ無線機を使ってる友人に聞いたよ,という人でも実は同じモデル名でも,ロットによって異なる技適をとっているものがあるので注意が必要です.

 

自分で確かめるには総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」のページから無線機に貼付されているシールの証明番号(02KN312とか)を入力して,スプリアス規定が新規定になっているか確認しましょう.自分が免許されている無線機全てが新規定であれば問題ありませんが,旧規定が混ざっている場合はその無線機は事前に抹消の変更申請をしておかないと再免許がスムースに運ばないと思います.

 

旧規定の無線機を使い続ける方法は,フィルタなどで新基準に適合した状態にして,それを較正された測定器で測定したデータを添付した「スプリアス発射及び不要発射の強度確認届出書」を通信局に出すとか,旧基準無線機でも新基準に合致していることをメーカーが確認していれば,その旨の届出書を出すことです.ただ後者ならともかく,前者はアマチュア無線自体を楽しんでいる普通の人たちで難しいと思いますから,ましてや狩猟でしか使ってないような人にはなんだかさっぱり分からん,という話でしょう.きっぱり諦めて新しい無線機に入れ替えるのが一番早いです.

 

あと二年以内には全て方を付けておかないと,再免許の時期に慌てることになりますよ.無線設備の入れ替えだって手続きに時間がかかるのですから,今のうちに準備しておきましょう.