ホジドン社は H4895 が減装弾に使用しうることを確認しました.H4895 が選ばれたのは,それが減装しても均一に点火する最も遅いバーンレートの推進薬だからです.減装弾を作成する際は 60% 方式を勧めます. まずあなたが使用するキャリバーと弾頭にあった H4895 のレシピをリローディングデータセンターで見つけてください. リストに載っている最大薬量を読みとり,その値に 0.6 を乗じます.ここから薬量を調整して,希望する弾速や精度が得られるところまで増薬していきます. この方法は H4895 がレシピにあるときしか使えません.すなわち H4895 がレシピに載っていないカートリッジで使うことは出来ません. 例:30-06 で 125 gr. のシエラ SP 弾頭の場合.リローディングデータセンターで H4895 の最大薬量を見ると,53.7 gr. です. 53.7 × 0.6 = 32.3 grains. よって減装弾はこの薬量から始めて,希望する速度や精度が得られるまで薬量を増やしていきます.うちではマグナム散弾のハンドロードもしているため,Longshot は常備薬ならぬ,常備火薬ですから, Longshot による減装弾レシピの開発もしたくはありますが,白煙が若干多めですし,嵩も小さいので,均一な燃焼が可能なのかどうか若干気になるところです.そこで重量弾用に H4895 が常用できることになれば,これによって減装弾を作成するという方法も検討しておいたほうがよさそうだという判断をしました.
H4895 を買ってみた
レシピの検討を進めていくうちに興味を持った何種類かのうちの一つ H4895 を入手しました.
みた感じ,色具合等も Varget に似ていますね.
H4895 は DC-300 (IMR 3031) よりも burn rate が若干遅めの火薬です.私はこれを DC-300 ではちょっと重すぎると考えられる,重めの弾頭で使おうと思っていますが,実はあと一つ利点があります.
減装弾を作成する場合は薬量を減らしていきますが,burn rate の遅めの火薬を減らして薬莢内に空間が増えると,異常高圧が起きる可能性があるとされています.なので私は散弾用の Longshot による減装弾の検討を行っていますが,H4895 でも減装弾を作ってみようと考えているのです.
というのも,H4895 は減装弾にも使えると言うことが Hodgdon の折り紙付きだからです.Hodgdon からの文書では,以下のような記載(抄訳)があります.