週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

Lee Rifle Dies

うちのメインのダイは Redding ですが,Lee のも一応持っています.なんといっても安いですから,元はと言えばバックアップ用にと思って買いましたが,コストパフォーマンスは高いですね.ステムのクランプがちょっとなぁと思うことはありましたが,私の不満はそれくらいで,アメリカで人気なのも肯けます.アイディア商品も多い Lee ですから,日本でもファンはいるかも知れませんが,シリーズがいくつもあってよく分からないという人もいると思いますので,例えば 308Win や 30-06 あたりのバリエーションと仮定して解説してみましょう. 結論から入るようですが,初心者が最初に買うならフルセットになっている Ultimate シリーズがよいと思います.
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ケースは黄色だったり黒だったりしますが,4つのダイが入っているセットです.これはフルサイズ,ネックサイズ,シーティング,ファクトリークリンプの4本にシェルホルダとディッパーが入っているものです. もし使っているライフルがセミオートだとすると,ネックサイズは基本的に使いません.またボルト式でもネックサイズをかけた薬莢はその銃でしか使えないので,もし複数丁持っているならネックサイズは使わないほうが安全です.このような向には上のセットからネックサイズを外した Pacesetter 3-die もよいでしょう.
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ですから,フルサイズ,シーティング,ファクトリークリンプの3本にシェルホルダとディッパーがついています. ただし最近ライフルを始めた人でセミオート一丁だけというケースはそれほど多くないと思いますので,そういう人でない限りはネックサイズも持っていたほうがいい(使ってみたくなるはず)でしょうから,最初の Ultimate 4-Die にしておいたほうがいいと思います.値段も $10 くらいしか違いません.(別に買うと $20 以上) なお PaceSetter シリーズには 2-die のものもありますが,ファクトリークリンプダイがないだけですし,308Win や 30-06 あたりにはこの組み合わせはありません. さらに小さいセットは RGB です.
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これはフルサイズとシーティングだけのセットで,シェルホルダやディッパーが入っていません.ダイが壊れるとすればサイジングダイで,薬莢がスタックしたのが外れなくなるというトラブルに起因することくらいかとは思います.しかし,フルサイズダイは単品では売ってないので,そういうトラブルで買い換えるなら,このセットを買うことになりそうです.(参考価格 $18) あとはネックサイズ+シーターのセットとかもありますが,ネックサイズだけではいずれボルトが閉鎖できなくなるので,結局フルサイズも必要です.しかし Lee の場合は 3-die set でもフルサイズ+ネックサイズ+シーターという組み合わせがないので,ファクトリークリンプダイはいらないという場合でも,最初に買うセットは Ultimate で決まりかなぁと思います.(RGB にネックサイズを足すと値段は Ultimate とほとんど変わりません) そうそう,ネックサイズの方式としては,ダイ本体の径で規定される標準的なものと,ブッシュを入れることによって微小ステップで変更できるブッシュサイジングがメジャーですが,Lee のネックサイズはユニークでコレット式です.これの利点は lube が必要ないということですね.たまにコレットが変形して引っかかるようになったりするトラブルがあるようですが,中にドライバーでも突っ込んでコジコジすれば普通は直るかと思います. というわけで,初めての人が Lee のダイを買うなら Ultimate にしておくのが吉,というのが私の結論です. さて本エントリーが今年最後になります.多くの地域で猟期も折り返しと思いますが,残る猟期だけでなく,また来年もよい年になりますよう.