週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

わな専でも銃はあった方がいいと思う

私も狩猟にそこまでゾッコンというわけではないので,レベル的に「いいと思う」シリーズもそろそろネタ切れですが,今回は会社をリタイアしてから I ターンなり U ターンでプチ就農するとし,そこで農業被害抑制のためにワナ猟をすると考えてみましょう.私もいつかやるかも知れませんから.

 

実際に無経験のまま,独力でワナ猟を始める人も中にはいるそうで,当然ほとんどの人は獲れないまま消えていくらしいのですが,希に環境と幸運に恵まれて,例えばくくり罠でイノシシや鹿がすぐに掛かる人も中にはいるらしいんですよ.

 

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罠を掛けた山林を巡回してみていると,掛かったイノシシが大暴れしています.が,それからどうしますか?ワナ免許しか取ってない,先輩もいない初心者は,そこから先を考えてなかったりするらしいです.山の中から「どうすればいいですか?助けてください」なんて電話してくる人もいるのですって.そうです.どうやって止める(とどめを刺す)かがまず問題なのです.解体もそこそこ課題だけど,それはその次の話ですからね.

 

鹿だと角などに別のロープを絡めて動ける範囲を狭めてがんじがらめにし(保定といいます)動けないようにしてから,棍棒で脳天を叩くとかヤリで刺すとかする方法もあるのですけど,経験のない人にはまず心理的に厳しい以前に,相当アブナイです.イノシシは身体が丸いし,パワーが桁違いなので,なかなか難しく,保定に手間取ると,ワイヤを引きちぎるか,自分の足を引きちぎって,わなから外れて人に逆襲してきます.それでイノシシに襲われて死傷する人って,熊に襲われて死ぬ人よりよほど多いです.運良く自身は逃れても,イノシシは人間にやられたことを認識していて,怒り狂っていますから,里に下りていって大暴れなんて事件も起きたりします.ですから,掛かった獲物は必ず止めないといけません.

 

ではどうやって止めるかですけど,これはやはりワイヤの半径外から銃で止めるのが安全です.散弾銃(スラグという大粒の一つ弾を使用)か,大口径の高出力プレチャージ式空気銃を使います.肉に血が回って食べられなくなる部分を小さく抑えるためには,より精度の高い空気銃が有利そうですが,前にも書いたとおり銃自体が高価(40万円くらいするかな?+ボンベもかかる)です.ただ家が近くにあるような場所だと発砲音を気にして空気銃を使わざるを得ないシーンもあるらしい.いずれにしても,ワナ猟をするにも止め矢用の銃はあったほうがよいのです.

 

ちなみに箱ワナの場合は,そもそも動く範囲が狭いし,檻が壊されなければ逆襲されることもないので,銃は使いません.電気ショックで動かないようにしてから,ヤリで刺して止めるのが一般的だと思います.ただ銃を使わなくていいとはいっても,檻という大がかりな装備を撒き餌なども含めて維持していくことが必要です.

 

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結局は適材適所で,行った先の状況で変わるのですよね.ただ銃は持っていれば,何かと便利だとは思います.というのも,他の狩猟者とのつながりを持ちやすいですから.仲間になると自分が下手で獲れなくても,肉をもらうことが頻繁にあります.うちも肉は買うより,獲ったり,もらったりする方が量的には断然多いですね.特に猟期中は肉はほぼ買わないです.とはいえ,たまには牛肉や鶏肉も食べたくなるので,全く買わないわけではないですけどね.それで畜産のスゴさをより深く理解する...というのは,また別のお話.笑