週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

ショットシェルリローダを考える

現在ショットシェルプレスで一番安い LEE の LOAD-ALL II を使っています.それは元はといえばスラグ弾だけを自作するだけのつもりであって,散弾には手を出す気はほぼ無かったため,プレスに求める機能が

1. 使用済みプライマーの除去

2. シェルのリサイズ

だけだったのです.薬量は秤で決めましたし,ワッズもファイバーで手でセットします.まあプラスチックワッズを使ったとしても手で入れられますからね.クリンプはロールクリンプがメインだったので別の工具を使っておりました.要するに LOAD-ALL II の機能でさえほとんど使っていなかったのです.

ところが鳥猟装弾も作るようになると,全機能を使います.一個作るのにプレスする回数が増えますから,プラスチックを多用している LOAD-ALL II はそのうち壊れそうだなという恐れを感じなくは無いです.キーキー音がするので余計に...(スプリングがフレームでこすれているだけなのですが).苦笑 ただ実際は相当使い込んでる人も見ていますし,そんなに簡単には壊れないはず.見た目はおもちゃっぽいですが,これがどうして中々のものなんですね.ちなみに LOAD-ALL (II ではない)との違いはベースが金属で出来ているか否かです.前の方が作りは良かった感じがします.

さて猟用装弾もそれほど多く作るわけではありませんが,もし LOAD-ALL II が壊れたら,次は何にしようかと考えています.考えているだけですよ.笑

まずは当然ですが,LEE LOAD-ALL II を基準に考えましょう.

 

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参考市価は $52.リサイズに sizer と呼ばれるスリーブを使います.

 
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これの抜き差しは手動で,以下のようにシェルの置き場所(ステーション)は5つです.

(1)sizer をはめてセット,リサイズ,プライマー除去

(2)sizer はそのままでプライマー装着.sizer はそのとき抜ける

(3)チャージバーを右にしてパウダーを入れる.ワッズをホルダにセット.プレスした状態でバーを左にしショットを入れる

(4)クリンプスタート(少し先をすぼめる)

(5)ファイナルクリンプ(クリンプを完成させる)

とまあこんな感じですが,これを基準にしていきましょう.いくつかのモデルを価格順に追っていきます.

まず RCBS mini GRAND です.市価 $130.

 

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これの基本的な使い方は LOAD-ALL II と同じで,単にステーションが直線的に並んでいるのでは無く,丸く並んでいるだけです.なおリサイズはダイで行うためその部分は LOAD-ALL II より手間が少なくなります(スリーブを着けたり外したりしなくてよい).逆に mini GRAND だと火薬とワッズ,ショットのセットはステーションは同じところが使えず移動させなければならない点は欠点だと思います.チャージバーを使う点は一緒なのですが,なぜここが別になっているのか.あとは LOAD-ALL II だと引っかかる可能性はあるとはいえ,プライマフィーダがオプションで用意されていますが,mini GRAND は自分で一つずつセットしなければなりません.逆に長点は金属製だということです.

次は MEC 600 Jr. です.

 

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市価は約 $190 です.見た目は mini GRAND と似ていますが,火薬と,ワッズ・ショットが同じステーションでよいので,LOAD-ALL II と使い方が同じです.プリクリンプとファイナルクリンプのステーションは隣になりますが,その間はガイドがついていてスライドさせるだけで移せるようになっていて,使いやすいと思います.なおプライマーフィードはオプションで用意されています.

ここまではシェルの移動が手動ですが,これ以上のランクになるとハンドル動作に同期して自動で回転するようになります.(オートプログレッシブ)

では最初は MEC 9000GN

 

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これは大体 $550 で,最初のステーションにシェルを置くのと,ワッズをホルダに置くのは手動ですが,あとはハンドルに同期して自動です.なお 9000HN は $1240 くらいしますがこれは油圧(電動)で動かせるモデルです.

その次は Hornady 366 です.市価は約 $570.

 

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ワッズを置く場所が手前に来て,ハンドルを動かすとステーションの上にスイングするのが便利そうですが,リサイズが自動で動くステーションでは無く,脇にあるので,もしリサイズを行程に入れるなら,シェルのセットを二回しなければならない(リサイズ用のステーションにおいてプレス,その後それを外し,ステーション1に移動)のが面倒そうです.同じ銃で消費するならそれほどリサイズの必要は無いようなので,そういう使い方をするためのものと思った方がよいようです.

次いで RCBS GRAND,市価は約 $700 です.

 

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シェルとワッズを手動でセットするのは変わりませんが,ワッズのホルダがかなり手前に来るようになっていてよい作りです.またプライマをセットするステーションでもロンデルのリサイズを行うようになっているようで,ここまで紹介した中では一番良さそうです.値段もいいですが. 最後は Dillon SL900 でなんと $1150 です.

 

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これは一番すごいプレスです.なんと薬莢のセットが自動なのです.でも残念なことにワッズは自動ではありません.なんで??なおケースフィードをレスオプション(!)すると $920 ですが,それなら RCBS GRAND でいいような気がしますね.

主にスラグのためのリロードを考えるのであれば,この中なら LOAD-ALL II しかないと思いますし,散弾にしても一生手詰めする覚悟が無い限り最初はこれをお勧めします.で,その次だったらもちろん個人的見解ですが,MEC 600 Jr か RCBS GRAND かなぁと思います.両者は比較するには違いすぎますが GRAND は機械としてのメカメカしさがあって好きというのと,600Jr だと約6倍の回数プレスするので,百個も作ったら腕がパンパンかなぁと.笑 なので GRAND にしたいところですが,現実的に使用頻度も加味して考えれば 600Jr に軍配が上がりそうです.何よりコンパクト(うちは狭いのでこのことは重要)で頑丈なので,これを買ったら一生モノかなぁと言う気がします.まあその前に LOAD-ALL II も一生モノかも知れませんが.笑