週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

散弾リローダ,もうひとつの選択肢

ショットシェルをハンドロードする人は,大きく分けて二種類のシェルを作ると思います.まずは普通の散弾実包,もう一つはスラグでしょう.スラグを作る人は結構多いですが,それは価格の問題がまずあるのでしょう.いずれにしてもシングルステージのプレスの一番のお勧めはなんといっても Lee の Load-All II です.
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まず絶対的な価格が安いし,パウダーやショットのブッシュが最初からたくさん付いているので,後から五月雨的に追加購入するものがなく,これだけでいいのです. ただし筐体がプラスチックなので,いつかは壊れそう(といってもそれほど華奢ではなくて実際に壊れることはあまりない)ですし,操作時に部品のこすれる音がキーキーしてくるので,製造数が多くなるともっと良いのが欲しくなるかも知れません.そしてここからステップアップするとすれば,多くの人は MEC を選ぶと思います.
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これは MEC 600 Jr Mark V (現行モデル)です.米国ではこのシリーズが一番人気のプレスです.私自身はこれを少々改良した,Sizemaster というモデルを使っています.600 との違いは,600 の場合薬莢のサイジングがスリーブ式,すなわち金属スリーブに薬莢を圧入するタイプ(Load-All II も同じ)なのに対し,Sizemaster はコレット式です.この部分はサイジング専用の Super Sizer と同じで,スリーブ式に比べて矯正できる範囲が広いと言われています. あとはプライマーフィードに関して 600Jr. は一個ずつ手で置くのに対し,Sizemaster は自動になっています.具体的にはファイナルクリンプするステージを動作させると,プライマーフィードを引っ張って一つ雷管が落ちるようになっているのですが,この部分はメカニカルで調整が必要です.これが面倒なので手でもやればいいやって思っちゃう人もいるはずで,その上価格差も考えると 600Jr. の方が売れているのは理解できます. というわけで,ショットシェルリローダが使うプレスは Lee Load-All II か,MEC 600Jr.(もしくは Sizemaster)の二択かと思っていましたが,Ballistic Products を見ていて,Ponsness Warren を見つけました.これはもちろん本で見たことはあるものの,てっきり過去のメーカーかと思い込んでいた(失礼!)のですが現行だったのですね.なので,こちらのご紹介が本エントリの目的です. ここのシングルステージは Duomatic 375 です.
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操作がちょっと面倒な気がしますが,ステージのシェルが載る部分(シェルシーティング)がローディングプレート上を動かせるターレット式になっています.普通ライフルのプレスでターレット式というと薬莢は固定で,ダイの載ったツールヘッドの方を回すイメージがありますが,ここのは逆なのです.面白いですね.で,このプレスのもう一つの特徴はツールヘッドです.
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穴がいっぱい空いているのですが,これはいっぺんに使えるわけではありません.というのもシェルが載る部分は半周しか動かせないのです.ですから,いったんヘッドを外して,180度回転させて取り付けることで,逆半分についているダイが使えるわけです.これは何を意味しているかというと,異なるゲージのダイを付けられるということです.ですから,例えば 12GA/20GA の両方を一台でやるということもできるわけです.もっというと,ツールヘッドはオプション追加できるので,二つのゲージだけでなく,10/16/28/410GA とかも出来ちゃいます.まあ私は 12GA しか持ってないので,御利益はないのですが.笑 うちには 12GA しかないし,多分増やすこともないので,今の選択(スラグに Load-All II, 狩猟用散弾に MEC Sizemaster)でかわりはないですが,もし異なる何種類かのゲージを持っていたら,こういう選択もあると言うことでした. ちなみに余談ですが Ponsness Warren で扱っている不思議なものを発見.
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なんとコーヒーです.なぜにコーヒー?売り文句は「これでしっかり目を覚まして,標的をはっきり見ろ」だそうです.笑