週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

雷管の不活性化処理

装着後に薬莢の欠陥に気づくなど,何らかの事情で撃ってない活きた雷管を抜かなければならないことがあります.よく雷管は油に漬けるとすぐ駄目になるから捨てられるよ,と聞きますが,実際に試したことはないですし,なにより本当に雷管が死んでいると確信がないものを捨てることも出来ません.(実務的には帳簿上どうするかという疑問もある)

薬莢が変形しておらず薬室にはいるなら,射撃場で試射してみるのが一番安全ですが,入るとは限りませんし,もしそのまま爆ぜた場合は薬室に入ったガスが腐食性を持つので,すぐにきちんと掃除しないとダメだと鉄砲屋さんから聞いています.

結局自分は universal decapping die でそーっと雷管を抜いていますが,結構気が気でないですね.まあこれで事故になったという話は聞きませんが....

一方不活性化処理について調べていると,こんな記述にあたりました.実験結果なので結構信頼できると思います.結論としては Winchester の雷管は結構保護層が強くて,WD-40, Kroil 等の潤滑油,水,アルコールなどにつけた場合,水の場合で不活性化するまで最低4日かかり,その他の場合は5日経っても弱くはなるものの完全には不活性化しないという結果になっています.一方 Federal の場合はどのケースでも1日で駄目になっています.これらの結果から考えると,確かに昔の製品では油などに漬けて不活性化が可能だったかも知れませんが,新しいものはかなり強くて,そう簡単に不活性化処理はできないと思った方が良いでしょう.

Federal の場合も,保護層が改善されれば Winchester と同じようになると考えられますので,いずれにしても漬け込めば捨てて OK という考えは少なくとも今の日本では通用しないと思います.