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【勝手にFAQ】狩猟用ハンディ

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狩猟+ハンディ+アマチュア無線

狩猟で使える無線には,従事者免許の要らない特定小電力のハンディ機もありますが,ここではアマチュア無線ということなので,そちらを考えてみたいと思います.

単独猟の場合は無線はいらないので,いずれにしても買おうという人は仲間がいるはずですよね.その場合はその仲間と同じ「周波数(バンド)」が使える無線機が必要になります.多くの猟隊は 144MHz (その波長から2mとも呼ばれる)バンドでしょう.

現在市販されているほとんどのハンディ機は 144MHz/430MHz のどちらかか一方のシングルバンダーか両方使えるデュアルバンダーです.実は 430MHz の方が使える周波数帯域が広いので混信がおきにくいのですが,山林などでは尾根を超えて通信を行う必要が出てきます.この場合は電波の直進性が強い 430MHz にくらべて,陰に回り込む性質(回折)の強い 144MHz の方が有利になります.それと昔は周波数の高い 430MHz のハンディ機は高くてメジャーではなかったので,そういう意味でも狩猟と言えば 144MHz の方が普通でしょう.

電波形式に関しては FM が大部分ですが,現在では DV などのディジタルモードもあります.このようなモデルは多くの場合 GPS が搭載されており,自分が送信する電波に位置情報が重畳されるため,通信相手の方向や距離が表示される機能があります.特に山中では便利だと思いますし,混信も避けやすいのですが,現在のところ狩猟で使っている人はほとんどいないように思います.ただこれから新しく買う方はこのような無線機にしておけば,他の人たちが FM しかもっていなければ,それに合わせ,みんなが DV に対応したらそれを使うことも可能ですので,個人的にはおすすめします.下のような機種があります.

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ICOM ID-51

その他,狩猟で使うハンディ機に求めたい機能としては,防水性があります.上の無線機も防水性があります.FM機でもこんな感じのものは防水です.

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八重洲 VX-7

ハンディタイプでハイパワー(5Wくらいのこと)を出そうとすると,どうしても電圧が高くないといけません.そのためこのような割とコンパクトな無線機ではリチウムイオン電池が標準になっています.もちろんオプションで乾電池が使えたりもしますが,その場合はフルパワーはでません.まあそれほどパワーはいらないことのほうが多いですが,状況によっては厳しいこともあるので 5W でるほうが安心と言えば安心ですね.それでも電池がすぐなくなるので,普段は 1W くらいに抑えておいた方がいいと思います.

狩猟でしか無線を使わない人は管理が悪く,バッテリをダメにしてしまうケースが多いようです.なので,将来にわたる入手性が担保されない専用バッテリーではなく,いつでも買える単三でハイパワー5Wを出したいという人もいるでしょう.この場合は筐体がどうしても大きくなりますが,こんな感じの無線機もあります.

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FT-270

さて現在市販されているハンディ機はアンテナ端子がほとんど SMA 型になっています.以前は BNC 型といって,バヨネット式のコネクタが使われていたのですが,SMA の方が外形が小さいため,小型化が進んだ近年は SMA がハンディ機の標準となっています.狩猟の場合は前に書いたとおり尾根越えの通信を行う機会があるため,アンテナも付属のものではなくて,フレキシブルで利得の高い長いものを使う人が多いです.アンテナが長くなるとコネクタに力がかかりやすくなりますが,残念なことに SMA はそれほど丈夫ではないので,そういう意味では不利になります.長いアンテナをつける場合は根元に力がかからないように特に気をつけましょう.

あと,無線機は手に持って使うのではなく,本体はポケットなどにいれて,外部にスピーカーマイクをつけたりすると思います.このプラグも機種によって違うので,買う場合には注意しましょう.

というわけで,注意事項をまとめますとこんな感じなろうかと思います.

周波数  :猟隊に合わせる.普通は 144MHz.
電波形式 :ほとんど FM.しかし将来的には DV なども考えたい.
出力   :普通はそれほど要らないが尾根越えなどでは 5W 出る方が安心.
電源   :最近はリチウムイオン.ニッカドよりましとはいえ寿命がある.気になる人は乾電池等が使えるものを選ぶのも手.
アンテナ :現在はコネクタが SMA のが一般的.強度が BNC より劣るので扱いは気をつける.
マイク  :メーカーやモデルによってプラグが違うので注意.