週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

ライフル一丁目の選択

先日ひょんなところで,これから猪鹿猟に挑戦したいといっていた知り合いに出くわしました.狩猟免許をとってそろそろ十年になるからライフルを買いたいらしい(説明:狩猟用ライフルの所持許可は,装薬銃(主には散弾銃のこと)の許可を十年以上継続保持していないとおりません).何にするの?と聞いたら,よく行くお店に,古いけど発射数も少なくて,キレイで安いのがある,とのこと.彼は銃自体に詳しくなくて,具体的なキャリバは忘れたとのことでしたが,なんとかマグナムって名前だったと.

 

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今までスラグを撃ちまくってきて,ライフルにパワーを求めるのは理解できます.もちろんこれがトド撃ちだとかヒグマとかなら,それは必要なパワーでしょうけど,その猟友がやりたいと言っている猪鹿相手に,それも内地では射撃距離がそれほどでもないし,射撃場も最大 300m ですから,マグナムは普通いらないと思います.まあ実際のところはマグナムが欲しいというより,安いからという理由みたい.

 

普通のにしておいたら?と言うと,「大は小を兼ねるだろうし,キレイで安いから」と.ではなんでそのなんちゃらマグナムが安く売ってるのかって考えてみましょう.それも発射数が少ないと言うことは,どういうことでしょうか.

 

まず衝撃についてです.撃ったときの衝撃が強いと,体力や集中力をそがれていき,そんなにたくさん撃てません.撃つのに苦痛を感じ,楽しくなくなっていきます.ライフル一丁目なら,狩猟用とは言ってもやっぱりバシバシ撃ちまくって楽しんで(経験を積んで)ないと,いざというとき役に立たないでしょう.とかいいつつ,私は撃ちまくってるだけで,それほど役に立ってませんが,それは横に置いておきます.苦笑

 

あとはコスト.マグナムは一般的に薬莢が大きいです.すると,同じ弾速を出すために必要な薬量が多くなります.要するに燃費が悪いわけですね.一般的な鉛コアのジャケット弾をリロードするとき,費用がもっともかかるのは火薬ですから,そういう意味でも数が撃てなくなります.薬量を減らすにも限度があって,だったら最初から普通のが安パイです.マイナーなキャリバだと薬莢も入手が難しいし,あとは弾頭もありますね..308 が一番よくて,それより大きいのになると値段面だけでなく入手性も悪くなります.

 

やっぱり気分良くビシバシ撃てて,狩猟用としても万能なのは,.308Win とか 30-06 あたりにとどめを刺すでしょう.特に 308Win が最高です.中古銃にこれらのキャリバで安くてキレイなのが少ないのは,やっぱり理由があるのです.そんな話をしたら「うーん,考えてみる」と言ってました.キレイなのに安い,安いのに売れていく気配がないというところが,特に説得力があったみたい.笑

 

というわけで,このキャリバを使いたい,という明確な理由がないのであれば,まず一丁目は 308Win あたりにしておいて,あとは必要に応じて買い足すなり買い換えれば?というのが私の考えです.ライフルは消耗品なので,上手くなる頃には買い換え(少なくともバレル交換)でしょうし,その価格も散弾銃ほどは高くないです.

 

ちなみに 30-06 も十分メジャーですけど,それより 308Win を勧める理由はなんといってもコストですね.薬莢も3割以上安いし,薬量も同じ弾速で1割くらい少なくて済みます.ましてやなんとかマグナムなんてのにしたら,30-06 と比べても高くつくし,すぐ手放すことになっちゃうんじゃないかなぁ.

 

とはいえ,これも私一人の見方に過ぎませんから,安物買いの銭失いにならないためにも,いろんな人の話を聞くのがいいですね.すでにライフルを所持されているみなさんの考える,おすすめキャリバは何でしょう?是非コメントをお寄せください.特に 308Win 以外であれば,主な用途も書いて頂けると,これから選ぶ人たちの参考になると思います.