週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

銃は一生モノか?

今週のお題「一生モノ」ということで,こちらのエントリではリローディングについて考えたわけですけども,今回はもうちょっと一般受けするであろう銃の話をしたいと思います.

 

銃というとほとんど鉄の塊だから一生モノっぽいイメージがありますよね.それは例えばこんな感じの散弾銃なら当たっているかも知れません.

 

上下二連散弾銃の例(ミロク MS2000)


私はミロクの上下二連を中古で買って,そこから20年くらいになりますけども全然トラブルはありません.上下二連式散弾銃の寿命については十万発くらいいけるという話を聞いたことがあります.それだけの散弾を消費したとすれば,弾代とクレー代等合わせたら一千万円は使う勘定ですね.オリンピックレベルの人や,お金持ちが道楽で撃ちまくればあり得る話だけど,我々一般人には到達しないレベルかと.苦笑 トリガ部分に松葉バネという繊細な部品を使っている高級な銃だと,そこが折れることはたまにあるので,消耗部品として交換することはあるでしょうが,うちのにはそんな高級な部品はついてないので,壊れたことがありません.ないものは壊れない,それは真理.笑 いずれ寿命になると中折れ部分の結合が緩くなってくるのではないかと想像していますけど,うちのはその気配さえありません.もちろん,銃腔(銃身の内側で弾が通るところ)掃除なんて全然しない私でも,ヒンジのグリスアップだけは欠かしませんけどね.今使っている上下二連はこのままずっと使い続けることになろうかと思います.

 

さて同じ散弾銃でもセミオート式になると,構造が複雑になる分,壊れるところも出てきます.しかしメジャーな銃種を選んでおけば長期にわたって部品は入手できるはずで,上下二連ほどではないにしてもそこそこ使い続けられると思います.これもほぼ一生モノに近いんじゃないかと.ただそれ一丁だけで,クレーも狩猟も全部やるってことになると,もちろん発射数にもよりますが,一生はもたないかも知れません.でもまあセミオートって高くないですから,ダメになったら買い換えましょう.

セミオート式散弾銃の例(Remington 1100)

 

ライフル銃は銃腔にライフリングという溝が切られているのが散弾銃(平滑銃)と違うところです.

 

ボルト式ライフルの例(Browning X-bolt)


溝が彫られた銃腔に無理矢理弾頭を押し込んで飛ばすわけですから,腔圧(火薬燃焼で発生する高圧)も散弾銃と比べて何倍*1も大きく,弾頭との摩擦や高温の燃焼ガスによる焼食でライフリングは摩耗します.散弾銃の場合は銃腔が摩耗するより前に他の部分が壊れるでしょうが,ライフル銃だと最初にダメになるのがライリングだと考えられます.求める着弾精度との兼ね合いもあるでしょうが,1万発は無理かな?くらいなので,そう考えるとライフルは一生ものではないと思いますけど,ただそれも発射発数で決まってくる話ですから,1年に百発しか撃たない人からみれば一生ものと考えて良いでしょう.私は一回行くだけで百発くらいは撃ってしまうので,ライフルは消耗品と考えています.貴重だったり高級な銃だったら銃身だけを入れ替えることも検討しますが,うちのはそこまでじゃないので,丸ごと交換になりそう.

 

なおセミオート式ライフルは単純なボルト式より複雑な仕組みですけども,廃銃になる理由としては銃腔の損耗の方が一般論としては先じゃないかな?と勝手に想像しています.銃砲店などプロの皆さんのお見立ては如何でしょうか?

 

セミオート式ライフルの例(Browning BAR mk3)

 

 

*1:SAAMI標準によると 12GA 散弾の最大平均圧力は 12,000psi, 30-06ライフル弾の場合で 50,000psi 程度となっている