最初に書いておきます．この記事では特に断らない限り RCBS というのは Rock Chucker Supreme のことで，Redding とは Big Boss II のことを言っています．
うちには既に RCBS があるので買うつもりはないのですが，これは外した雷管を受ける部分（プライマーキャッチャー）の設計がよろしくありません．はじかれてちゃんと中に入らないことがあるのは仕方ないとしても，満タンになったキャッチャーをプレスから外そうとしても，なかなか外れないので，力を入れて外すと，衝撃で中身が飛び出たりして，周りに散らかしてしまうという事故が起きたりします．使用済みの雷管って，かなり汚れていて，火薬カスもたくさん出るので，こぼしてしまうと結構悲惨なのです．
この点，Redding(T-7 も同じ仕組み）はすばらしいですね．ラムの中心に穴が通っていて，ラムの下につけたチューブから排出するようになっているのです．チューブから捨てるときに気を付けなければならないのは当然ですが，ゴミ箱の上で開放すればよいわけで，このシステムはうらやましいです．
ちなみに Big Boss にはこの仕組みがないのですが，Big Boss II へアップグレードするために，オプションでラムだけ買って，入れ替えることが出来ます．RCBS にもし付けば是非欲しいのですが，残念ながら下のピン径が異なることと，ラムの長さが 1" ほど RCBS より短く互換性がありません．
さて友人のＯ君がプレスを買おうとしているので，私の反省もあわせて RCBS と Redding を比較して，どちらを勧めるべきか考えたいと思います．
まず私が RCBS にした理由は見える範囲でしかありませんが，
値段が安い($130. Redding は $170)塗装が艶ありで汚れを布で拭き取りやすい
濃い緑で汚れが目立たなそう
というようなことを考えたからでした．
実際に RCBS を使ってみたところでは，前述のプライマーキャッチャー問題以外に不満な点はありませんが，Redding と比べたときの特徴はこれ以外に以下のようなことがあげられます．
RCBS の方がフレーム開口部が少し大きい（＝長い薬莢＋弾頭が扱いやすいはず）RCBS はハンドルを左側に付けることが出来る（私には関係ないけど）
散らかることを許せるならば RCBS の方が安いですし，お勧めできますが，単品の Rock Chucker Supreme はカタログ落ちしていることからモデル末期と推測できますので，これを買うなら今かなと思います．
後継かは分かりませんが，RCBS のシングルステージには Summit, Partner, Special-5 があります．Summit はシェルホルダが固定でダイが動くタイプです．使い勝手に関しては分かりませんが，ハンドルが高い位置にあるので，作業する姿勢が自分に合っているかどうかが気になります．Partner は小型な廉価版で，Lock-N-Load のクイックチェンジは取り付けられません．Special-5 は，ぱっと見 Supreme に近いですが，フレームやトグルブロックがアルミ製でレバー長は若干短そうに見えます．
というわけで，やっぱり RCBS のシングルステージなら Rock Chucker Supreme がいいかなぁ．なかったら，いっそターレットにしちゃうというのもありかも？（流石にプログレッシブはいらないと思うけど）
そうそう，Forster の Co-Ax も気になっていましたが，これも気づいた点があります．というのは，シェルホルダがユニバーサルで良さそうに見えますが，下げきらないと薬莢が外せないようで，それが欠点ですね．（leverage を最大に使わないで作業する場合は，ストロークの途中で薬莢を入れ替えて作業を速くすることもあるのですが，それが出来ない）
