週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

猟銃保管庫の具備すべき要件

ガンロッカーって自分は既製品を使っているので,基準はあまり気にしていなかった(適合してると思ってるから)のですが,検索でこのキーワードでもって本ブログにお越しになる方も多いので気になっていました.先月経験者講習を受けたときにもらった本に書いてありましたのでまとめてみます.

銃刀法第10条の4第2項,内閣府令第83条に基づき,保管設備の基準は以下の通り定められています.

1.堅固な金属製ロッカーその他これと同等程度に堅固な構造を有するものであること.具体的には

 (1)厚さがすべて1mm以上の鋼板で作られていること.

 (2)施錠した際,かんぬき構造によって扉の上下を本体に固定する構造であること.

 (3)外部から見える蝶番が,切断または取り外されても扉が外れない構造になっていること.

 (4)設備の内部に鎖等によって銃を固定する装置を有すること.

2.確実に施錠できる錠を備えていること.具体的には

 (1)鎌形鍵など,外部からの力によって容易に解錠できないものであること.

 (2)かけ忘れ防止装置付きのものであること.

 (3)鍵違い120種以上のものであること.

3.管理上支障のない場所にあること.具体的には

 (1)人が看守しやすい場所で,外部から容易に見える場所以外の場所にあること.

4.容易に持ち運びができないこと.具体的には

 (1)建築物などに固定されていること.

 (2)容積または重量が容易に持ち運びできない程度のもの(重量が17kgを超えるなど)であること.

とまあ,このようにいろいろな条件が定められています.これらを満たすように市販の事務ロッカーを改造するのは困難だということが分かりますね.そもそも普通のロッカーは板が薄いし....それに2(2)のかけ忘れ防止装置ってのは,普通のロッカーにはないのではと思います.これは施錠しないと鍵が抜けないし,扉も閉まらないようになっているものです.

ちなみにアメリカとかだと,日本の基準によるガンロッカーなど gun safe とはいえないと思います.アメリカだったらこんな感じのを想像しますよね.

画像

確かに桁違いに強そうです.でもそうはいっても日本の基準に合わなければ,保管庫としては認めてもらえないですから,もしこのようなものを買う場合にはあらかじめ上記の省令の基準に適合するかを確認してからにしましょう.(日本の銃砲店でもこのような感じのロッカーを扱っているところがありますが,そういうものなら問題ないでしょう)