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【勝手にFAQ】火薬は自然発火する?

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狩猟弾は自然発火するかどうか
狩猟用実包に限らず,射撃用実包も,軍用小銃実弾も同じだと思いますが,基本的には勝手に燃え出したりはしません.もちろん原理的には,弾に使われている火薬(ニトロセルロースなど)は管理が悪いと自然分解し発熱することで発火に至る可能性はあります.しかし現在市販されているものは改善されていて安定性が高く,自然発火した例は聞いたことがありません.

雷管は衝撃によって発火しますが,劣化で起爆感度が大きくなっても自然発火にいたるにはいくつもの条件が重ならないといけませんし,実包にくみ上げた狩猟装弾も貯蔵時に自然発火した例は知りません.推進火薬の火の付きやすさは例えて言えばティッシュペーパーくらいな感じでして,自然発火させるには条件を整えてやらないといけないです.例えば百数十度まで温度を上げれば発火に至ることは物性から言えるでしょう.

法律で狩猟用の火薬類は次の猟期末まで(長くて1年半くらい)に消費すること,となっているのは,変質に伴う事故を防ぐためだと思います.が,昔の火薬ならいざ知らず,今の火薬がそのくらいの期間で,なおかつ高々数十度くらいにしかならない環境下で危険なレベルまで分解してしまうということは一般的な保管環境ではほぼないといっていいでしょう.