青紙返還
木屋から青紙がついに還付されました.
ちょっと安価なタイプらしき箱に入ってきました.
サイズが合っていないので,ふたがちゃんとしまっていませんでした.まあ持って帰ってくるまでの入れ物ですからね.
うーん,平は磨かれていませんね.切刃の部分はちゃんとしてますが.まあ2千円で新品同様になるわけはないか....ただ裏がすごいです.
手磨きしたような跡があるのですよ.わかりにくいですかね.光の当て方によって見えるのですが....
裏をすきなおしたように見えます.だいぶ手間がかかっているのではないでしょうか.これで2千円は安いような.というのも,こんなストーリーじゃないかな?と推測しました.
まず最初の刃体の断面は I のような感じになっています.左が表ですね.で,これの刃が欠けてしまったので,欠けがなくなるまで刃をつぶしたわけです(II).ここまでは自分がやったことです.これを表だけで直そうとすれば III のように研がなければなりません.大量の材を落とすことになるので,時間もかかってしまいます.なので,IV のように作業したんじゃないかと.ただしこれですと刃の角度が大きくなるために,実際は裏押しの角度を変え,そのために裏すきを大幅修正したのだろうと推測しています.機械だけでは簡単にはできず,結構手をかけて直してくれたのではないかなと思った次第.
いやぁ,これは私にはできないな~.プロに頼んで正解ですね.木屋さん,ありがとう!
ちなみにバックアップ出刃の若丸白紙号は顕微鏡で見たら刃がのこぎりのようになっていましたが,団十郎はどうでしょうか.まず表.
きれいにまっすぐですね.倍率は同じかわかりませんが,粒子は明らかに細かいです.若丸のほうは古いために腐食が進んでいるのかもしれませんね.団十郎は裏もきれいです.
ピンぼけですけど,小刃がきれいについているのが見えます.自分で研ぐときもこのような刃がつくようにしたいと思います.
ただちょっと気になる点もあります.それは柄なのですが....
こっちは鉄のくさびがはいっていますよね.でも逆側があいているのです.
もともとこうだったのかも知れませんが,記憶がない....苦笑 気になるので木屋の商品の写真を見てみました.すると,表にはくさびはないようだから,これでいいのかな?単にうちの柄が腐食しただけ?
ちなみにどのくらい仕事をしてくれたのか,重さを量ればわかるだろうということに今時気づきました.今更ですが,もし次に出すことがあれば参考になると思うので一応....
222g ですって.前はいくつだったのかなぁ.同じ包丁の新品を持っていらっしゃる方がおられたら,重さを教えていただけるとうれしいです.
ところで,若丸の方は 205g でした.長さはほとんど変わらないのですが,研ぎ減ったのか,それとももともとこうなのか分かりませんが.....