週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

散弾リローダの償却を考える

以前,「リロードはコストの為ならず・散弾編」でコストについて考えてみました.

 

weekendhunter.hatenablog.com

 

このとき,鴨マグナムの製造原価は 142 円,相当市販品単価が 176 円で,差額は34円という結果でした.この製造時にはリローダを使いますが,その価格は考えていませんでした.そこでこの差額を埋めるには何発作ることになるのかを考えてみましょう.

 

まずは使用するプレスを仮定します.東の横綱コスパ抜群な Lee Load-All II です.

 

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Lee LOAD-ALL II


国内での参考価格は 12,650 円です.送料含めると概ね 14,000 円といったところでしょうか.

 

次いで西の横綱質実剛健な MEC 600 Jr. です.

 

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MEC 600 Jr. Mark 5


国内での参考価格としては送料込み 65,000 円という例がありました.ただ MEC の場合は付属のバーが 1-1/8oz 専用だったりするので,鴨マグナムを作るにはバーやパウダーブッシュを買い足さないといけません.こういうパーツ↓です.(Lee には最初からブッシュがたくさん付属しているので追加不要)

 

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Charge Bar

 

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Powder Bushing

 

しかしこれら単体では国内調達は困難ではないかと思います.ここまで取り揃えている販売者の例もあまり見ないからです.結局米国から輸入することになると,プレスも一緒にそこで買えば良いかな?と思いますよね.

 

では次に海外通販で調達したとしましょう.とある販売店での価格を調べますと,

  • Lee Load-All II $70

でした.もう一つは

  • MEC 600 Jr. Mk.V $236

です.ただしこれに

  • Charge Bar $34.50
  • Powder Bushing $9.10

がレシピの数だけ必要です.仮にレシピを1つに絞っても1組は要りますから,MEC だと合計 $280 となります.通関時の税金を含めて仮に $300 としておきましょうか.

 

これに加えて送料です.正確には分かりませんが,ざっくり Lee で $70,MEC は大きいので $100 以上すると思います.合計すれば (USDJPY=115として)

  • Lee 16,100円
  • MEC 46,000円

という感じです.MEC は実際はもうちょっとかかるかも知れません.あれ?Lee は国内で買う方が安くなりそう.なので,Lee は計算上,国内調達の 14,000 円を採用します.

 

さて本題に戻りまして,鴨弾ハンドロードと工場装弾の差額 34 円で,これらの機材を償却するには何発作ればよいかというと...

  • 国内調達 Lee 412 発
  • 海外通販 MEC 1,353 発

の製造が必要という結果になりました.仮に毎年百発作るなら,Lee で 5 年,MEC の場合は 14 年でようやくペイするわけです.ちなみにクレー装弾の場合は市販装弾に比べてハンドロードの方がそもそもコスト倍以上なので,未来永劫ペイしません.笑