週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

新製品紹介:Bullet Comparator

Gavin の動画に新製品の話題が出ていました.

youtu.be


Creedmoor Sports の Bullet Comparator です.製品単体はこんな感じ.

 



 

で,これをこんな感じにノギスに取り付けて使います.

 



 

一般的な用途には,弾頭の先端から薬莢の底までの全長(Cartridge Overall Length; COAL)を測ります.これは弾倉に納まるかを確認するのに必要です.しかし弾倉は割と余裕を持って作られているものが多かったり,そもそも射撃場では一度に一発しか装填しないので,ボルト式ライフルだと普通はイジェクションポート(排莢口)から放り込めば,弾倉に納まるかは問題ではありません.また弾頭の ogive (正確には bearing surface)をなるべくライフリングの始まるところに近づけた方が射撃精度が高くなると考える人も多く,その場合は COAL ではなくて,ogive 下部から薬莢底までの長さを測ることになります(*).そのために使用するのが bullet comparator です.また今回紹介された製品は一個で6つの口径に対応しており,MSRP $39.95 です.

 

アメリカ等ではかなり自由に銃が持てるので,いろんな口径を持っている人が多いかも知れません.しかし日本ではライフル所持には制限が多いし,そんなにたくさんの種類の口径は持っていない人の方が多いでしょう.例えばうちだと .308 と .243 しかありません.すると,こんな風にユニバーサルなデザインをされても無駄だし,大きくなるなどかえって不便なこともあるわけです.なので,私としては,できたら各口径専用の方が良いという考えをもっています.実際にうちで使っているのは Hornady のこちらの製品です.

 


左の赤いのが comparator body で,右のアルミ素地が comparator insert です.この写真にはインサートが7つありますが,私は個別に買っていて,ボディが $15,インサートが一つ $4 とかそのくらいだった記憶があります.(.308,.243 のインサートを持っている)

 

ちなみに六角形のタイプは新しいというわけではないです.実際こういうのが昔からありました.

 


ただしこれだと片手で弾と comparator の両方を保持しながら測ることになるので,不器用な人だとウッキーとなります.笑 そこでこれをノギス側に固定できるようにしたというのが今回の新製品のポイントになりましょう.

 

私がこれから bullet comparator を買うとしても,Hornady のを選ぶと思いますけど,Hornady 製品は現在米国外への販売が制限されているので,今からの入手が難しいとなれば,次善策は今回紹介のこの製品になるかも知れませんね.

 

(*)

もし弾頭が完全に均質なら,弾頭の先端と ogive 下の間の長さはどの弾頭も同じになるので,COAL で測るようにしても ogive と lands(ライフリングの始まり)間の距離は制御できます.しかし我々がよく使う soft point 弾頭は先端部に露出した鉛の部分が柔らかく,サブミリ単位で見れば形状はバラバラです.そのため COAL ではないこのような測り方を求める人たちが多いわけです.