週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

basic reloading 2023, step 2 : powder charging / 推進薬装填

前回↓は薬莢に雷管をとりつけました.

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今回は推進薬(火薬)を装填しましょう.火薬を秤りとる方法にはいくつかありますけど,今回組むのは練習用標準弾なので多少の薬量のバラツキは許容することとし,精密弾のような厳密な薬量調整は行いません.火薬量の設定はすべて同量で作成数が多いためパウダーメジャーという器具を使います.

 

まずはこぼさないようにファンネル(じょうご)をのせてメジャーのホッパー*1に火薬をいれます.

 


量は適当です.使う薬量と作る弾数次第ですが,足りなくなればいつでも足せるので,めいっぱい入れるようなことはしません.コンタミ防止のためにも,出来るだけ使う分+ちょっと,にします.とりあえずこのくらいでいいか.

 


一度ハンドル操作を行って,火薬を繰り出し,パンで受けます.

 


そして測ります.もちろんパンの分は風袋引きしますよ.

 


希望する薬量を目指してダイヤルを調整します.回したら火薬を繰り出して測って,火薬はホッパーに戻す...というのを繰り返して,あわせこんでいくわけです.とはいえ,同じダイヤル読みでも複数の繰り出しが全て 0.1gr 単位までピッタリ同じ薬量とはなりません.何回か繰り出して平均が希望量になれば OK という程度の精度です.火薬の粒が大きいほど,このバラツキが大きくなるので,希望する燃焼速度近辺の品揃えの中から買うものを選ぶときには,粒が小さいモノを選ぶようにするという考えもあります.具体的には IMR4895 と H-4895 は燃焼速度はあまり違いはありませんが,後者の方が粒が小さいです.私が H-4895 を主力にしている理由の一つです.とはいえ,今はどっちも入手困難ですし,鉄砲屋さんからは IMR のほうが入りやすいと聞いているので,あくまでも選択の一要素ですけども.

 

さて薬莢をリローディングブロックごと持ち上げて,薬莢のマウスをメジャーのドロップチューブ下端に押しつけながら,ハンドル操作して火薬を順番に装填します.半透明なドロップチューブの中を火薬が降りていくのを確認してから,次の薬莢に移動する,というのを繰り返します.たまにマウスで火薬が引っかかって落ちきらないことがあり,その状態でチューブをマウスからはずすと,チューブ内の火薬をぶちまけてしまいます.回収するのがとても大変ですから,そういうことにならないための半透明チューブです.

 


全部入れ終わったら,上から覗いて,薬量がみんな概ね揃っているか,そして入れ忘れたものがないかを確認します.

 


薬量が少しくらい違っていても大した問題はありませんが,火薬の入っていないものがあると事故の元です.雷管の爆発力だけで弾頭がバレルに進入して,途中で停弾してしまうことがあります.するとライフル溝に噛み込んで取り出せなくなってしまうこともあります.それに停弾に気付けばまだよいのですが,中には気付かずに次弾を撃ってしまうことがあるそうで,そうなれば銃身破裂の大事故間違いなしです.自分や周りの人が怪我をする危険があるので,間違っても火薬が入っていない弾だけは作らないように注意します.設定薬量が多ければマウスから覗いただけで分かりますが,少ない場合は暗くて分かりにくいので懐中電灯で照らして確認します.

 


ここまで問題なければ火薬装填終了です.メジャーから火薬を容器に戻しましょう.

 


ホッパーに入れた薬量が想定通りなら,ほとんど残っていないはずなので,全部抜ききるまでのハンドル操作回数もそれほど多くはないでしょう.めいっぱい入れないのはコンタミ以外にもそういう理由があります.ただしなくなる手前何回か操作では,繰り出される量は設定より少なくなるので,少し残るくらいにはしておかないといけません.

 

最後に,メジャーにホコリが付くとそれが錆を呼ぶのでカバーを掛けておきます.これは旅先のホテルでゲットしたシャワーキャップです.サイズもちょうど良くシンデレラフィット.笑

 

次回は弾頭装着です.

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*1:パウダーメジャー上部の火薬の入る筒