2023年度版といいながら，年末近くになってから書くのは去年も同じでした．
師走の恒例行事になったりして？？さて，狩猟用の時計と一言でいっても，どんな狩猟に使うのかで要求される条件は異なります．ですから，狩猟さえやっていればみなさんにも合うというわけではありませんのでご注意下さい．ただなるべく多くの条件の OR（論理和）をとるというか，最小公倍数的に機能を積み重ねれば，こんな感じかも知れません．ここでは少なくとも私の狩猟スタイルは満たすように考えることにします．私がやるのは，鳥屋鴨，巻狩猪，散歩鳩で，散歩鳩は犬がいれば雉も同じかな．
では必要な機能を挙げていきましょう．
(1)タイドグラフ 山では関係ないのですが，汽水域の鴨撃ちでは水位の動きが移動にも関わります．もちろん釣りにも使えます．
(2)電波時計＆ソーラー充電 普段は別の時計があって，狩猟時計はつけないので，猟期に入って気付いたら止まってたとかズレていたというのはあり得るわけで，これも手間いらずがありがたい．
(3)方位表示 初めての場所はもちろんですが，行ったことがあっても１年もたてば大分様子が変わっているというのが山あるあるです．特に曇りの山中では方角を見失うことがあります．タツを切られて（逃げられて）走った先を報告するときにも方角は把握しておきたいですよね．
(4)気圧計測 天気予報は出猟前にチェックしますが，変わることは当然あって，これから天気がくずれそうだとかは気圧を見ているとわかるので，特に山の単独行ならあった方が良い機能です．また気圧計があれば高度計の機能ももっていますしね．
(5)日の出・日の入り時刻表示 狩猟で法的に必要なのはその地点での暦時刻ですが，天体運動の正確な計算には有効数字の桁数が必要で，たかが腕時計にそこまで正確な演算はできません．CASIOモデルでの緯度経度は 1/10° 刻みで入力できますが，それによる誤差が約30秒．そして時計の内部計算では２分程度の誤差はあるということなので，まあ三分余裕をみる腹があるなら参考にして良いかも知れませんが，大体は待てない（笑）ので出猟場所での正確な日の出時刻は予め調べておいた方がいいですね．とはいえ，優先度は低いながらも，あればあったでうれしい機能ということになります．
さてこれらを全て満たすモデルは CASIO で調べると二つしかないみたいです．いずれも PRO TREK．
それと
これくらいかな．この中で一番廉価なのは PRW-70 で定価 70,400 円です．その上が PRW-73X で 93,500 円となり，違いはサファイヤガラスになっていることと，あとはベゼルがカーボンです．軽いのかな？最上級モデルがこの派生形の PRW-73XT でチタンベルトになっています．価格は 115,500 円です．中身はみんな同じですけど，外装で価格がかなり違いますね．
さてこれら全部入りから「日の出日の入り時刻機能」を諦めるなら，こんなのもあります．
これだと 69,300 円です．ただそうなると PRW-70 とあまり変わらないんですよね．大きな違いはこちらの製品は日本製だってことでしょうか．山形の工場で作られているというプレミアにどれだけ出せるかでも評価は変わってきますね．
ちなみに私が使っているのは相変わらず PRW-2500T．もう十年くらいは使ってるんじゃないかな？
日の出日の入り時刻は出ませんが，あとの機能は付いていて，ベルトはチタンという，まさに狩猟用という感じのモデルながら購入当時の市場価格は２万円台半ばでした．定価は６万近かったと思います．今は製造されていないのが残念ですが，現行ラインナップの価格設定を見るとお買い得だったかも知れませんねぇ（amazon だとチタンではないモデルでもビックリ価格になっているのでリンクはしません）．ただチタンといっても猟場でガシガシ使えば擦り傷はつきますので，そういうのを気にする人は無理に高いチタンモデルにしなくてもいいかも知れません．チタンベルトの良いところは樹脂ベルトみたいに軽いけど経年劣化（加水分解）がなく，冬でもステンレスベルトみたいな冷たさを感じにくいということです．
というわけで，私がもしこれから買うならば，PRW-2500T の流通在庫を探すところですけど無理だと思うので，ここは思い切って一番高い PRW-73XT にしちゃうかな？チタンはやっぱりいいですからね．実勢価格は８万弱か....．もうサンタさんにお願いするしかない！？
