週末猟師

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【再再考】狩猟用時計

狩猟用時計に求める機能は当然狩猟スタイルによって違うわけですから,同じような結論に至る人がそれほど多いとは言えません.しかし私と似たスタイルの方であれば参考になるかもしれないので,今一度エントリしてみます. まず私が考えているスタイルと欲しい機能は以下の通りです.

(1)河川等での鴨猟  特に河口に近い場所は海の干満の影響を受けます.鳥の動きと直接リンクするかはわかりませんが,船で渡河したり,海にしても川にしても岸に近いところを航行したりする場合は,水深を考えなければなりません.そこでタイドグラフがあると便利です.
(2)山林での巻狩  無線で連絡を取りながら行いますし,それほど人里離れた深い森に入るわけではないのですが,知らない立間でも少なくとも方角は把握したいところです.太陽が見えていれば割と簡単ですが,天候などによっては分かりにくいので,コンパス機能は欲しいですね.
(3)山林での単独猟(忍び猟)  もちろんその日の天候は調べてから入るわけですが,山は変わりやすいですから気圧をみて急いで下山すべきかといった判断がつきやすいでしょう.そこで気圧傾向が表示されるものが望ましいです.
(4)里山付近での山鳩猟  これは(1)とも関わりますが,朝早くから飛び回っている鳩を狙いますので,日の出時刻は把握したいですよね.一応県の資料などを見ますが,代表的な地点しかわからない場合もあります.厳密には「その場所の日の出時刻」が必要(環境省の見解)なので,これが確認できればありがたいです.

機能だけを切り出すと以下のようになります.

(1)タイドグラフ
(2)コンパス
(3)気圧傾向
(4)日の出日の入り時刻

以前狩猟用時計を新調した際に選んだ現用の PRW-2500 はこれらのうち (4) 以外の機能は持っています.

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当時は日の出時刻表示の機能を他と一緒に持っているモデルがなかったのですが,どうしてこれを切ったかというと,当時は入力できる緯度経度が1度刻みという事実と異なる情報を持っており,そうなると表示できる日の出時刻が4分くらいの確度しかないので意味がないという認識だったわけです.しかしプロトレックのマニュアルを調べたところ 1/10 度まで入力ができることがわかりました.すると確度は 24 秒以内にまで短縮され,そうなると十分な確度と言えます.しかし算出アルゴリズム天文台の公式発表(それが暦となる)と同様の精度を持つかわかりません.そこでメーカーに問い合わせたところ,最大で2分程度の誤差があり得るとの回答を得ました.微妙ですね.要するにスタイル(4)には使いにくいけど,場合によっては余裕を持てるケースもあり,使えないとまでは言えないということです.

結局このような誤差があることを念頭に置いて使うのであれば無駄な機能というわけではありません.そして,現在は上の機能を全てもつ時計があるわけです.それが今年発売された PRW-7000 なのです.

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ただこれも PRW-2500 より無条件で優れているわけではありません.というのも,PRW-7000 のタイドグラフは干満しかわからないのです.PRW-2500 のほうは大潮,中潮小潮の区別もありますから,特にスタイル(1)には便利です.もちろんこれらの潮は月齢で変わり,PRW-7000 も月齢は表示されるため,そこから潮を判断することはできるわけですから,全く予想がつかないというわけではありません.(月齢0と15を中心とした数日は大潮などいった対応がある)単にぱっと見ではわからないというだけです.

なおここで挙げたものはいずれも CASIO の PRO TREK のシリーズですが,列記した機能を搭載したシリーズは他にもあることがわかりました.それは G-SHOCK GULFMASTER の GWN-Q1000 です.

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スペックを比べるとかなり似ていますが,GULFMASTER のほうは Quad Sensor となってます.PRO TREK の Triple Sensor との違いは水圧センサーの有無のようです.水深 50m まで対応らしい.しかし「スキューバダイビングには使えません」とあります.責任取れないよって意味かな??まあ狩猟には関係ないのでパスしますが,そういう用途も考える方であれば価格はやや高いものの GULFMASTER も候補に入るかもしれませんね.

なお,他にも SUUNTO などでもこのような機能がある時計があるかもしれませんが,まだ調べていません.