週末猟師

休日に射撃や狩猟を楽しむ

散弾用プライミングツールを自作する

ショットシェルのハンドロードをする需要って,国内ではスラグが圧倒的ですよね.それもロールクリンプするなら,一般的なショットシェルリローダは無駄が多すぎます.プライミングツールとクリンパがあればいいわけですから.もちろんロンデルのリサイズが必要になる場合もありますが,問題ないケースも多いでしょう.(うちのも一丁を除き問題なし) ロールクリンパは買わないといけませんが,プライミングツールは作れます.と,前から書いてますが,プレスを持っているのでわざわざ作るのも面倒ということで止まっておりました.しかし先日 DIY ショップでこのことを思い出して,ようやく作ってみたというわけです.まず材料です.
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丸棒は 15mm 径が入手しやすく,12GA にはちょうどよいと思います.力がかかるのである程度丈夫なものが必要です.あとは写真では丸板ですが,これは単に手持ちの材料の関係だけで,丸である必要はありません.プライマが抜けてくるので,厚みは 1cm 程度以上あったほうがよいです.面積に関してはシェルを置いて作業するので,あまり小さいとやりにくいかも. あとは棒に力を入れやすくするために,つまみをつけてみます.
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引き出しとかに使うもので DIY ショップで買ってみました.スタッドがよいのですが,ちょうどよいサイズを持ってなかったので,ついてたねじを使って....
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頭を落とします.金鋸か大型のニッパーを使うとよいと思います.
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使った棒は長さが 20cm だったのですが,そこまで長い必要はないので半分に切って使います.片方につまみをつけプライミングロッドにします.
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これは簡単です.しかし,デキャッピングロッドにはプライマを押し出すためのピンをつける必要があります.ここでは 5mm のねじとワッシャーを使いました.ねじが収まるようにさらっておきます.
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このように接着剤でつけて先をヤスって少し丸めました.
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板には補強用の座金をつけて完成.
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実際のところは板に穴を開けただけでも大丈夫だと思います.プライマが余裕で抜け出せるよう,穴径は 1cm くらいあるとよいです. ちなみにこの写真では二個あるように見えますが,実は両面使えるようにしてあり,1個で大丈夫になっています.ディキャップ(取り外し)用の面はこちら.
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直径 10mm の穴を開けてあり,そこに穴径が10mmの座金(外形は手持ちの関係で 22mm です)を貼ってあります.裏面はプライミング(取り付け)用で,本来は何もなくてよいのですが,こちらもへこまないように座金をつけています.
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穴はなくてもよいのですが,ちょうどよい金属円板が手持ちになかったので,プライマーが落ちないように穴が小さい(ここでは5mm)外径 25mm の座金を敷いています. さて,使い方です.まず敷板の穴が大きい方(デキャップ面)を上にして,真ん中あたりに薬莢を置き,デキャッピングロッドをさしこみます.
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そして思いっきり押しますとプライマーが外れます.(堅ければラバーマレットなどでたたいてもよい)はずれると中にプライマーが落ちています.
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これでデキャップできました. さて,プライミングです.試験なのでここでは使用済み雷管を再度取り付けることにします.
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敷板の穴が小さい方(プライミング面)を上にして雷管を真ん中におき,その上に薬莢を載せ,プライミングロッド(ねじをつけてない方)をさしこみます.
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で,ぐいっと押し込みます.ロンデル底面が座金と面一になったら完成です.
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ちなみに送弾不良が起きるなどロンデルのリサイズが必要になるかも知れません.その場合はロシアあたりのクラシックツールか,あきらめて Load-All II あたりを買った方がいいと思います.この場合はここで作ったプライミングツールの機能はそれらが持っています.ただ買う前に閉鎖不良が起きる原因が確かにロンデルなのかは確認する必要があります.卵が先か,鶏が先か...(違)